『ロスト・イン・トランスレーション』
監督・脚本、ソフィア=コッポラ。2003年米。恋愛映画。出演、ビル=マーレイ、スカーレット=ヨハンソン。第76回アカデミー賞オリジナル脚本賞を受賞したことと、東京が舞台ということで関心があった。また、書籍『東京のホテル』でパークハイアット東京での映画撮影が紹介されていたのでさらに興味が沸いた。予告や紹介記事で想像していたものとは、良い意味で大きく違っていた。異国での同郷同士の淡くはかないふれあいが描かれている秀作だ。ラストは涙腺が緩んだ。人はそれぞれに様々なしがらみの中で生きていかざるをえない。それを背景にする人間関係は更に複雑だ。猥雑で混沌とした複雑な東京の街で二人がつながっていく描写が繊細で抒情的であることに感心させられた。実にこの監督は、日本の文化に敬意をはらっていろいろな場所を異邦人からの視点で興味深く映し出している。物語が良い。脚本賞受賞は納得できる。実力のある映画監督だと思う。[錦糸町シネマ8楽天地](お薦め度★★★)
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コメント
erabuさんこんにちは!
>実にこの監督は、日本の文化に敬意をはらっていろいろな場所を異邦人からの視点で興味深く映し出している。
同じ視点で、ほっとしました。うれしいです。
にしても、erabuさんの映画評にはいつもながら
惚れ惚れしてしまいます。
TBありがとうございました。
投稿: myuー | 2005.03.11 08:25
褒めていただいちゃってありがとうございます。myu-さんの今回の東京という情景で映画をまとめられたセンスに感心いたしました。『東京タワー』は観てないのですが機会があれば是非観てみたい作品になりました。
投稿: erabu | 2005.03.11 09:10