”韓流”奔る~韓国映画ビジネスの奇跡~(日経スペシャル ガイアの夜明け7/13)
≪番組の主な内容≫
韓国映画を支えている中心の世代は「386(さん はち ろく)世代」と呼ばれている。現在30代で80年代に学生を送った1960年代生まれ。軍事政権時代に学生運動を経験し、卒業時は就職難だった人々。
それまでの韓国映画界は、財閥系映画会社に牛耳られており、財閥系メーカーのビデオデッキを売るためにレンタル用の粗悪な映画の乱造により、映画離れを引き起こしていた。1997年にアジア通貨危機が起こり、IMF(国際通貨基金)が緊急融資をする代わりに財閥企業に対して不採算事業の切り離しを要求し、財閥が映画から撤退。それに代わって386世代の独立系映画会社が台頭する。1999年に米国が貿易自由化をたてにスクリーンクォータ制度(※)の撤廃を要求。これに映画人が立ち上がり、ソウルでは200人の抗議デモが起こった。この動きに押されて韓国政府は米国の要求をはね返した。
韓国政府は映画の保護・育成で年間100億円を映画産業支援に行っており、製作される4割が国の支援を受けている。また、人材育成のための教育機関「韓国映画アカデミー」を立ち上げており、年間1億3000万円を負担。講師は一線で働く386世代。このアカデミーから『殺人の追憶』のポン=ジュノ監督、『4人の食卓』のイ=スヨン監督、『スキャンダル』のイ=ジェヨン監督を輩出している。映画は国を支える産業として韓国政府は支援を行っており効果をあげている。
※)映画館は年間上映日数の3/5以上韓国映画を上映しなければならない。
| 固定リンク
コメント