『始皇帝暗殺』
チェン=カイコー監督。1998年日本・中国・仏・米。原題『荊軻刺秦王/THE FIRST EMPEROR』。歴史スペクタクル映画。出演、リー=シュエチェン、コン=リー、チャン=フォンイー。『HERO』と同じ始皇帝と暗殺者の戦いを描いた物語です。しかし、設定はかなり違っていて、全くの別物と考えたほうがいいでしょう。始皇帝の人物像が凡庸です。暴君とも有能な君主とも言われており評価が分かれるのでしょうが、中国の陜西省西安市郊外で発見された「兵馬俑(へいばよう)」の規模からしてこの映画での描き方は納得できません。これに対して暗殺者・荊軻(けいか)がストイックでかっこよく魅力的です。コン=リー演じるところの趙姫との交流は共感できます。どうしてもテーマ性が強い傑作の『HERO』に影響された感想になってしまいますが、歴史大作として十分楽しめました。(お薦め度★★★)
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