『TUBE』
監督・脚本、ペク=ウナク。2003年韓国。スペクタクルアクション映画。出演、キム=ソックン、パク=サンミン、ぺ=ドゥナ。「えっ。これで終わりなの!」とエンドロールを凝視しました。続編、パート2の予告を期待したのですが、...。全くの消化不良です。上・下巻の上巻だけを観終わっただけという印象です。もっと観せて欲しいというのが率直な感想です。劇場予告が素晴らしく、本編はその期待を裏切りませんでした。『スピード』(1994米)や『ダイハード』(1988米)を連想させ、かっこ良さは『ヒート』(1996米)を彷彿させます。アクション映画においても韓国映画はハリウッド映画を脅かす存在になりました。ペク=ウナク監督は、『シュリ』に脚色と助監督として参加しており、この作品が初監督となりました。初作品とは思えないほどの素晴らしい出来です。スピード感が炸裂するテロリストと刑事の切ないほどの戦いが地下鉄を舞台に展開します。地下鉄の車両が乗っ取られ、爆弾を積んだままトンネル内を疾走します。銃撃と格闘、爆発のどのシーンをとっても重厚感とリアリティがあり、超一級のアクション映画に仕上がっています。特にテロリストの元国家諜報員役パク=サンミンの悪役は一見の価値があります。非情で常人を超えたワルぶりは絶品です。スリルと緊張感が連続するアクション映画でありながら、脚本と編集が巧みで短いショットを挿入して主人公たちの背景を深く描写していきます。あらためて韓国映画の面白さに驚かされました。[東劇](お薦め度★★★)
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