『たったひとつのたからもの』
演出、雨宮望。脚本、矢島 正雄。2004年日本テレビドラマ。原作、加藤浩美著『たったひとつのたからもの』(文藝春秋 刊)。出演、松田聖子、船越英一郎、杉森翼・後藤響・辻智基(秋雪)、蟹江敬三、小日向文世。 『たったひとつのたからもの』はいつかテレビドラマ化されるだろうと予想していいました。ドラマ化されたら必ず観ようと考えていましたが、日本テレビのドラマで主演が松田聖子と知り10/26に初放映されたときには見送りました。日テレのドラマは昔からどうも合いませんし、松田聖子についてはアイドル時代から演技がうまいと思ったことがなかったためです。しかし、放映後の評価が良かったため12/26の再放送で観ました。松田聖子が母親としての子供に対する情愛を十分に演技しており共感できました。父親の船越栄一郎も良く、秋雪役の杉森翼くんが光っていました。ただし、全体的に脚本が悪い。原作をベースにフィクションとして描いています。フィクションにすることは何ら問題無いのですが、人物設定が陳腐で、医師のセリフは人間味がありません。また、職場の上司である部長(小日向文世)は必要ありませんでした。何を主張したかったのでしょう。祖父(蟹江敬三)も良くわからない存在でした。残念なのはダウン症を子供に持つ家族の苦労は全く伝わってきません。演出については、日テレにありがちな泣かせるドラマにしておらず評価したいと思います。明治生命CMと比較して主題歌の「言葉にできない」(小田和正)の使い方は物足りなさがありました。(お薦め度★★)
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