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2005.01.04

『半落ち』

監督、佐々部清。原作、横山秀夫。2004年邦画。ヒューマンドラマ映画。出演、寺尾聰、原田美枝子、柴田恭平、伊原剛志、吉岡秀隆、鶴田真由、高島礼子。"半落ち"とは容疑者が完全な自供にまでは至っていないことを指す警察用語。ストーリーの核である主人公たち夫婦の絆についての描写がほとんど無く、被告の供述だけによる嘱託殺人として処理されるため、なぜ夫が犯行におよばなければならなかったかが理解できません。この作品は登場人物たちの相関を丁寧で奥行きのある描きかたをしているにもかかわらず、主題については意外と単純に”空白の2日間”だけをクローズアップしています。単に”空白の2日間”の謎を解明することだけに焦点を当てたとすれば、十二分に納得できる真相を結末に用意するしかありません。しかし、ラストととなる法廷での最後の告白にほとんど説得力がないため訳のわからないあやふやな物語となってしまいました。これでは病気に対しての偏見を助長してしまうだけではないでしょうか。静かで重みのあるトーンで場面展開してくれて見応えがあり、秀作ではないかとの期待を大いに盛り上げてくれましたが、全くの竜頭蛇尾に終わってしまいました。(お薦め度★★)

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» 「半落ち」佐々部清監督作 [雑板屋]
横山秀夫氏原作「半落ち」は既読。佐々部清監督での映画化は、個人的に期待も大きかった。 原作では、現職警察官の妻殺害事件について関わる多くの人物・・・刑事、検事、記者、裁判官、刑務官などそれぞれの視点で描かれていて、じわじわと真相に迫るような・・そして最後....... [続きを読む]

受信: 2009.04.07 17:53

» 【DVD】半落ち [新!やさぐれ日記]
▼状況 レンタルDVD ▼動機 小説を買うより安いから ▼感想 物足りない ▼満足度 ★★☆☆☆☆☆ いまいち ▼あらすじ 元刑事で警察学校教官の梶(寺尾聰)が警察に、「私は妻(原田美枝子)を殺しました」と自首してきた。県警刑事部の志木(柴田恭兵)が取り調べにあたるが、梶は妻殺害後2日間の行動については固く口を閉ざしていた。 ▼コメント 映画の存在が先にありきで、原作小説を読もうかどうしようか悩んだのだが、横山秀夫の作品は警察小説がなかなか面白く、そちらを優先して購入してい... [続きを読む]

受信: 2009.06.25 23:26

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