『フォーン・ブース』
監督、ジョエル=シューマカー。脚本、ラリー=コーエン。2003年米。原題『Phone Booth』。サスペンス・スリラー映画。出演、コリン=ファレル、ラダ=ミッチェル(妻)、フォレスト=ウィッテカー(刑事)、キーファー=サザーランド。
『フォーン・ブース』は固定電話(公衆電話ボックス)、『セルラー』は携帯電話を扱っており、共通の電話を道具立てとしたこれら2作品は対を成しています。『フォーン・ブース』で脚本を担当したラリー=コーエンは『セルラー』では原案者です。『セルラー』が作品として特に優れものだったので、期待を込めて鑑賞しました。非常に良く練りこまれた脚本は見事で、通話シーンでは子画面で相手を同一画面に映し出す臨場感のある演出が観ている者を飽きさせません。しかしながら、公共の場所で狙撃によって監禁するという設定は『スナイパー』と同様にサスペンスでありながら結末の選択肢は限られてしまいます。また、公衆電話ボックスで被害者となる主人公が一般人(善良ではないが)ということで物語に複合的な深みが出ません。計算され尽くされた完成度の高い映画だと思いますが、作品の世界に入ることができず置いていかれた気分です。『セルラー』並みの面白さとはなりませんでした。(お薦め度★★)
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コメント
こんばんは。お久しぶりです。コメント&TBありがとうございます。
電話をテーマとした映画、いろいろありますね。
「セルラー」、「フォーン・ブース」、「スナイパー」。
これが私の気に入った順です。やっぱりダントツは「セルラー」ですね。
投稿: nocci | 2010.05.30 01:13
>nocciさん、コメントありがとうございます。
お久しぶりです。
電話をうまくサスペンス作品に仕上げているハリウッドはさすがですよね。
私も断然「セルラー」が好みです。順番も同じです。
邦画で思いつくのは、「着信アリ」でしょうか。日本はどうしてもホラーになってしまいますね(笑)。
投稿: erabu | 2010.06.01 16:08