『なぜ人を殺してはいけないのか 新しい倫理学のために』
タイトルのイメージと新書という制限から内容は情緒的で抽象的な説明になるのかなという印象を受けましたが、バランスが非常に取れており極めてロジカルに構築されています。小浜逸郎氏は初めて読みましたが、相当にレベルの高い批評家です。素朴過ぎるがゆえに答えに窮してしまう命題に対して明確にわかりやすく回答されています。一つの事象に対して奥深い洞察力で様々な論点を俯瞰したうえでまとめあげる力量は尋常ではありません。他の著書も積極的に読みたいと思います。
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