『21グラム』
監督、アレハンドロ=ゴンサレス=イニャリトゥ。2003年米。ヒューマンドラマ映画。原題『21GRAMS』。出演、ショーン=ペン、ナオミ=ワッツ、ベニチオ=デル=トロ。
人が死ぬと21グラム軽くなるという魂の重さをモチーフに一つの心臓をめぐって3人の男女が交錯する非常に重たいドラマでした。主役メンバー3人の演技はこの映画に相応しく素晴らしいものでした。物語としては、心臓移植というテーマをサスペンス調で描かれることに観る側としては少なからず抵抗感を覚えます。前半に終盤のカットを短く挿入して複雑な物語を更に難しくする編集手法は、深く考えなければならない場面を反射的に理解させるだけに留まらせました。また、話をわかりにくくさせているのは、轢き逃げ犯(ベニチオ=デル=トロ)がそれほどの時間を経ずに釈放されていて贖罪が伝わってこないことや、主人公(ショーン=ペン)の生きかた、特に教育者(数学教授)として職場でのシーンが描かれていないのでセリフだけで人物像を理解しなければなりませんでした。
(お薦め度★★)
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