『ジョゼと虎と魚たち』
監督、犬童一心。2003年日本。ラブストーリー映画。PG-12指定。出演、妻夫木聡(恒夫)、池脇千鶴(ジョゼ)、菅野莉央(少女時代のジョゼ)、上野樹里(香苗)、新井浩文(幸治、ジョゼの幼なじみ)、江口徳子(恒夫のガールフレンド)、新屋英子(ジョゼの祖母)。公式サイト。
身障者との恋愛ドラマは、どうしてもきれいごとによる悲恋で観ている者の同情心を煽るものが多いのですが、この物語はそれらの要素がほとんどありません。良い意味で裏切られます。田辺聖子の同名小説を映画化しているので原作がしっかりしているからでしょう。ともかくジョゼと祖母が見るからに普通ではありません。幼なじみの幸治も異様です。これら奇妙な人々と主人公の恒夫がつながって行く流れは不自然ではありません。『黄泉がえり』で脚本を担当した監督の技量だと思います。ジョゼ役の池脇千鶴と香苗役の上野樹里の競演が見どころでした。上野樹里は若手女優として伸び盛りの演技力の高い役者ですが、池脇千鶴の体当たりの演技に圧倒されています。全体として役者の演技のバラつきが気になりました。
(お薦め度★★)
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