『ヘブン・アンド・アース』
監督・脚本、フー=ピン。2003年中国。時代劇アクション映画。原題『天地英雄(WARRIORS OF HEAVEN AND EARTH)』。出演、チアン=ウェン(李隊長)、中井貴一(遣唐使、来栖旅人)、ヴィッキー=チャオ(文珠)、ワン=シュエチー(安)。
紀元700年の唐の時代、長安に向かうシルクロードが舞台で遣唐使が登場する歴史スペクタクル映画だと勘違いして観ましたが、時代劇に名を借りたアクションアドベンチャー映画のようでSF的な要素も加わっています。遣唐使役の中井貴一が主人公とばかりと思っていたのですが、途中から李隊長役のチアン=ウェンに変わってしまいました。そりゃないだろうという意外な成り行きに唖然とします。物語は長安まで仏典と仏舎利(仏陀の骨)を運ぶキャラバンを安の率いる盗賊団が執拗に襲います。キャラバンを護衛する李隊長とその仲間たちが盗賊団と死闘を繰り広げます。中井貴一演じるところの遣唐使は李隊長がキャラバンを長安に連れて行った暁に彼を逮捕する役目で、遣唐使もまた李隊長に加勢して盗賊団と戦うことになります。盗賊団は仏舎利を狙っており、仏舎利にはとてつもない強力なパワーがあるという設定です。このパワーについて説明不足にも関わらず、妙な特撮をするものだから、全ての構成要素を軽いものにしてしまいました。終盤になればなるほどキャラバンが盗賊団から逃げ切れない状況にあることも判明してきます。何のために犠牲を払い続けてきたのか全くわからなくなりました。薄っぺらいストーリーで肩透かしを喰らったとしかいいようがありません。ラストは追い討ちをかけるように意味不明で、脚本がガタガタという印象でした。中井貴一がアクションを含め、良い演技をしていたので非常に残念な作品です。
(お薦め度★)
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コメント
TBありがとうございます。
本当に、意味不明な映画でしたね。
キャストは好演していたのに(*_*)残念ですね。
投稿: 奈緒子と次郎 | 2005.09.26 08:30
奈緒子と次郎さん、コメントありがとうございます。
キャスティングが優れているのに、本当に残念です。製作過程を知らないのですが、脚本を途中で修正してしまったのではと感じます。結局、監督の技量の問題でした。勿体無いったらありませんね。
投稿: erabu | 2005.09.26 13:05
1ヶ月近くも前になりますが、TBを戴きましたオカピーです。遅くなりましたが、どうも有難うございます。こちらからもTBさせて戴きました。
破綻が多い作品ですが、殺陣はなかなか優秀でしたよ。
投稿: オカピー | 2005.10.23 18:41
>オカピーさん、TB&コメントありがとうございます。
確かに殺陣は迫力があって良かったと思います。中井貴一があれだけアクションをこなせる役者であることがわかったのは収穫でした。
投稿: erabu | 2005.10.23 21:25