『約三十の嘘』
監督、大谷健太郎。音楽、クレージーケンバンド。2004年日本。コメディ映画。出演、中谷美紀(宝田真智子)、椎名桔平(志方大介)、田辺誠一(久津内守)、妻夫木聡(佐々木健二)、八嶋智人(横山宏紀)、伴杏里(今井優子)。
寝台特急トワイライトエキスプレスに乗り込んだ6人の詐欺師のだましあいの群像劇です。タイトルにあるように嘘の応酬が繰り返される展開で、観客もだまされるものを期待したのですが、そのような仕掛けはありませんでした。ストーリーの前提として理解できないのは、6人で稼いだお金を1つのスーツケースに集めるという行為です。普通は考えなくても山分けで一人ひとりが持っていればそれで済む話でした。詐欺師同士お互いを疑っているのなら当然でしょう。
昨年あたりから邦画が急速に面白くなってきていますが、この作品はその流れに乗り遅れてしまっていると感じます。若手の良い役者を揃えていながら、物語の設定が薄っぺらく、仕掛けが弱いためつまらない作品になってしまいました。唯一、クレージーケンバンドに音楽を担当させたセンスは評価できます。
(お薦め度★)
| 固定リンク
コメント