『アタック・ナンバーハーフ』
監督、ヨンユット=トンコントーン。2000年タイ。スポ根コメディ映画。原題『SATREE-LEX』。出演、チャイチャーン=ニムプーンサワット、サハーパープ=ウィーラカーミン。
オカマのバレーボール・チームの活躍を描いた実話に基づいた異色コメディ映画です。もっと面白い内容を期待したのですが、思いのほか楽しめません。実際のモデルがいることへの配慮または制約があったためか、ストーリーに驚かせるような展開は登場しません。タイにおいても当然ながらマイノリティーとしてのいじめを受けてしまいますが、温かい国民性なのでしょう選手生命を脅かすような暴力的な迫害はありません。お話としては、結局スポーツにおいては実力が問われ、世間の風当たりをその成績ではね返す真っ当なサクセスストーリーとなっています。
率直に言って、登場人物の人柄に引き付けられるものはありませんし、ビジョアル的に綺麗な人は正真正銘のゲイであるピア役のみで、他は見苦しさしかありません。そこを上手くコメディで補ってくれればいいのですが、笑いもイマイチでした。また、映像や脚本、編集の全てが古いという印象です。タイの映画は何十年も遅れている印象で全く新しさを感じません。スポーツ映画として必要な達成感や爽快感が弱く、共感が乏しい作品でした。
(お薦め度★★)
| 固定リンク
コメント