『SAYURI』
監督、ロブ=マーシャル。2005年米。時代劇映画。原題『MEMOIRS OF A GEISHA』。出演、チャン=ツィイー(さゆり)、渡辺謙(会長)、ミシェル=ヨー(豆葉)、役所広司(延)、桃井かおり(置屋の女将)、工藤夕貴(おカボ)、コン=リー(初桃)、大後寿々花(さゆり・子役)。
『ラスト・サムライ』の成功と面白かった『シカゴ』の監督作で、既に観た知人の評価が高かったので期待しました。
しかしながら、最後までピンときませんでした。主に次のような4つの問題点があります。
①日本を舞台にした日本人同士の物語なのに英語の会話はありえない。
②トップを競う芸者が日本人女優で無いのは片手落ち。
③芸者の化粧がうまくなく、綺麗に見えない。
④さゆりにとってはハッピーエンドなのだろうが、会長は単なるロリコンでは?。
所詮、ハリウッド映画なのだと言えばそれまでなのです。それ以上でもそれ以下でもない作品でしょう。英語でつくるのも当たり前かもしれませんが、貧しい者同士が話すときは日本語を使っていたり、どうしても昔からの延長によるアメリカ人の視線でしかありません。『ラスト・サムライ』で日本文化の理解が進んだ良い流れの中で作られたわけではないようです。
チャン=ツィイー、コン=リーともに好きな女優です。しかし、この映画の華ともいえる芸者を扱っていながら、ツートップが日本女優でないのは残念でしかたありません。
プロモーションの中で、ロブ=マーシャル監督は遊女と誤解されている芸者の芸術家である真の姿を正しく伝えたいとの主旨で作ったとコメントしていますが、ラストを観る限り成功したとは思えません。[シネプレックス]
(お薦め度★)
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