『狐怪談』
監督、ユン=ジェヨン。2003年韓国。ホラー映画。英題『WHISPERING CORRIDORS 3: WISHING STAIRS』。出演、ソン=ジヒョ(ジンソン)、パク=ハンビョル(ソヒ)、チョ=アン(ヘジュ)。「女校怪談」シリーズ3部作の3作目。
シリーズ最終作でしたが、力不足が否めません。
3部作の中で一番面白くないでしょう。順番からすると『少女たちの遺書』(2作目)>『女校怪談』(1作目)>『狐怪談』(3作目)でした。
前2作と比べてJホラーの影響が随所に見られます。特に悪霊のメークは清水崇監督の『呪怨』にそっくりで各シーンへの登場の仕方も似ています。そのため、怖さの点では終盤はそれなりものものがありました。しかし、脚本が薄っぺらで面白くありません。今回は学校内だけでなく外部とのつながりもある開放的な設定です。ジンソンとソヒはバレエ部の親友同士でありながら、ジンソンが学校の代表に選ばれたいために、狐の霊が願いを叶える学校内の階段で願を掛けてしまい、そのことが原因で悲劇の報酬を受けるという物語です。霊の復讐がテーマとなっているのですが、説得力が弱い設定でさらに狐の霊を説明するためにヘジュという風変わりな役をジンソンとソヒに絡ませます。このヘジュによってストーリー展開が散漫になってしまいました。
3作目でも積極的にフレッシュな新人女優を発掘しています。ソヒ役のパク=ハンビョルは『猟奇的な彼女』のチョン=ジェヒョンを小柄にしたような美少女でした。姉妹だといっても通用するぐらいに似ています。バレエで踊るシーンは可憐で『花とアリス』の蒼井優を彷彿させました。彼女を観ることができただけでも収穫はありました。
(お薦め度★)
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