『THE JUON/呪怨』
監督、清水崇。2004年米・日本。ホラー映画。英題『THE GRUDGE』。出演、サラ=ミシェル=ゲラー(カレン)、ジェイソン=ベア(ダグ)、ウィリアム=メイポーザー(マシュー)、クレア=デュヴァル(ジェニファー)、ケイディー=ストリックランド(スーザン)、グレイス=ザブリスキー(エマ)、ブル=プリマン(ピーター)、テッド=ライミ(アレックス)、石橋凌(中川刑事)、真木よう子(洋子)、尾関優哉(佐伯俊雄)、藤貴子(佐伯伽椰子)。
日本人監督初の全米№1(2週連続)、興行収入1億ドル突破の快挙を成し遂げています。「呪怨」シリーズはオリジナルビデオ版「呪怨」「呪怨2」のヒットにより、劇場版がつくられ『呪怨』(02)が興収5億円、『呪怨2』(03)が興収11億円を記録しました。『スパイダーマン2』のサム=ライミ監督が『呪怨』を絶賛し、清水崇を監督に起用し、自らは製作にまわって製作されたハリウッド版リメイクです。清水崇監督は"和の空間での恐怖"と"日本独特の長い黒髪の女幽霊"で表現することにこだわり、日本で撮影されました。
オリジナル『呪怨』を観てストーリーがわかっているため、余裕をもってみることができ楽しめました。ただし、物語の展開がわかっているもののドキッとさせられるシーンが多く怖さが随所に盛り込まれています。
主人公がアメリカ人で日本の悪霊との構図から、悪霊のルール無視の傍若無人さも許せました。同胞同士であれば当然ながら主人公を応援しますが、相手がアメリカ人だと日本の悪霊は怖いのだということをアメリカ人に示せた痛快感が生まれました。ある意味でのナショナリズムなのでしょうね。よくTVインタビューで外国人に日本食が食べられるかどうかを聞いてその反応で優越感を感じたり、日本食に詳しいと友好的に感じる感覚に通じるものがありました。
Jホラーを米国に知らしめた記念的な映画で、日本人の才能が開花したことは何よりも喜ばしいことだと思います。
(お薦め度★★★)
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