映画『アビエイター』
監督、マーティン=スコセッシ。2004年米。史実映画。原題『The Aviator』。出演、レオナルド=ディカプリオ(ハワード=ヒューズ)、ケイト=ブランシェット(キャサリン=ヘプバーン)、ケイト=ベッキンセイル(エヴァ=ガードナー)、アラン=アルダ(オーウェン=ブリュースター上院議員)、アレック=ボールドウィン(ホアン=トリップ・パンナム社長)、 イアン=ホルム(フィッツ教授)、ジュード=ロウ(エロール=フリン)、グウェン=ステファニー(ジーン=ハーロウ)、ジョン=C=ライリー(ノア=ディートリッヒ)、ウィレム=デフォー。
イマイチでした。
主役のキャスティングミスではないでしょうか。終始、眉間に皺を寄せたディカプリオが演技派を目指そうとしているように感じるのですが、演技力が追いついていません。ハワード=ヒューズがどのような人物なのか結局わかりませんでした。母親の育て方によって極度の潔癖症になったことぐらいで、映画監督と飛行家との関係、財力がどこからくるものなのかほとんど説明されていません。米国人にとっては説明がいらない人物なのかもしれませんが、この映画で初めて知る者にとってわからないことだらけでした。パンナムは有名な航空会社でしたが、ヒューズのTWAについては全く知らないため公聴会での戦いが両社にとってどのような位置付けになるのかピンときませんでした。特にラストが中途半端に感じられ、脚本の力不足を感じます。
第77回アカデミー賞でスコセッシにとっては初の監督賞、作品賞、ディカプリは初の主演男優賞を狙った作品としては力不足でしょう。主人公に大富豪を扱っているため、舞台となる世界やその交友関係がゴージャスなのは当たり前で話題性があったことは理解できます。唯一、飛行シーンは魅せました。高速偵察機 XF-11のテスト飛行で墜落シーンやハーキュリーズ飛行艇の離陸シーンは見応えがありましたので、同じコンビニよる前作『ギャング・オブ・ニューヨーク』よりは印象に残りました。
(お薦め度★★)
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