映画『SPIRIT』(お薦め度★★★★)
監督、ロニー=ユー。2006年香港・アメリカ。格闘技映画。原題『FEARLESS/霍元甲』。出演、ジェット=リー(霍元甲(フォ=ユァンジア))、中村獅童(田中安野)、スン=リー(ユエツー)、原田眞人(ミスター三田)、ドン=ヨン(ノン=ジンスン)、コリン=チョウ(父)、ネイサン=ジョーンズ(ヘラクレス=オブライアン)。
日本人という立場でなく鑑賞できたなら星5つでした。
武道家・田中安野の「お前は日本人の恥だ」というセリフが耳に残ってしかたありません。ナショナリズムに関しては複雑な思いはあるものの、それを払拭するほど素晴らしい作品でした。"ジェット=リーが最後のマーシャル・アーツに挑む"というだけことはある極限ともいえるアクションが鑑賞できます。中国のアクション映画には限界が無いのでしょうか。格闘技ファンの方は是非足を運んでください。絶対に損はしません。43歳になったとはいえジェット=リーの動きには惚れ惚れさせられます。神技というべき領域でしょう。動きに無駄は無く流れるように肉体が跳躍します。アクションの究極的な美しさを堪能しました。
この映画はアクションだけではありません。1人の武闘家が栄光と挫折、そして再生するという物語は涙無しでは観られませんでした。深く感動しました。実在の人物ということで霍元甲の偉大さは敬服せずにはいられません。真に強い人間とは何かを圧倒的な迫力で教えてくれます。
相変わらず中村獅童はアッパレな演技です。彼は何を演じても役になり切ることができる稀有な若手の役者です。アクションにも感心させられました。
[TOHOシネマ]
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