映画『連理の枝』(お薦め度★★★★)
監督・脚本、キム=ソンジュン。2006年韓国。恋愛映画。出演、チェ=ジウ(ヘウォン)、チェ=ハンソン(ミンス)、チェ=ソングク(ギョンミン)、ソ=ヨンヒ(スジン)、ソン=ヒョンジュ(主治医)、ジン=ヒギョン(看護士長)。
やられました。逆転サヨナラ満塁ホームランを喰らったような映画です。
前半を観る限り出来が悪くて、人気者の"涙の女王"チェ=ジウと『オオカミの誘惑』のチェ=ハンソンが何故起用されたのか理解できませんでした。試写会にもかかわらず席を立つ人がでました。それほど低レベルでこのまま終わってしまうかと心配したのですが、後半からは悲恋を極めた韓国映画の本領が発揮されます。まさかの号泣。ハンカチを出す暇を与えません。参りました。この作品のアイデアは賞賛に値します。このキム=ソンジュン監督は只者ではありません。本作が監督デビューだそうですが、全体の構成力に関しては新人離れした才能を持っています。
4/15に日韓同時公開されます。韓国での評価がどうなるかわかりませんが、観るだけの価値はあるでしょう。"連理(れんり)の枝"とは白楽天の著名な漢詩「長恨歌」の一節で、二本の樹の枝が絡み合い、まるで一本の樹となる様な、強く結ばれた永遠の愛の象徴だそうです。まさにこの映画のタイトルにふさわしい内容でした。映画音楽も良かったですね。
2ヶ月連続で試写会があたりました。今回はWOWOWです。4/7(金)、会場は千代田区公会堂。女性8割の超満員で立ち見も出ていました。
| 固定リンク
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 映画『連理の枝』(お薦め度★★★★):
» 連理の枝 (2006) 107分 [極私的映画論+α]
若き青年実業家のミンスは本当の愛を知らないプレイボーイ。ある日彼は、にわか雨で立ち往生していたヘウォンと出会い、さっそく口説きモード。そして、目的地の病院までヘウォンを送り届けるが、彼女はさっさと降りてしまう。落胆するミンスだったが、ヘウォンが置き忘れた携帯電話を手掛かりに彼女を探し始める。やがて病院でヘウォンと再会するミンス。彼女は病院の入院患者で、そのお茶目な魅力で病院中の人気者だった。そんなヘウォンに、これまでにない... [続きを読む]
受信: 2006.04.16 20:53
» 韓国映画はまだまだ進化する「連理の枝」 [bobbys☆hiro☆goo☆シネプラザ]
「冬のソナタ」「輪舞曲〜ロンド〜」のチェ・ジウ
「オオカミの誘惑」のチョ・ハンソン主演の
「連理の枝」を初日の初回に観ました。
予告編を観ると
「僕の彼女を紹介します」「私の頭の中の消しゴム」
のイメージがあるのですが・・・
その後に同じ手を使わないのが韓国映画ですね。
映画前半は、予想を裏切るぐらいの
コメディでとことん笑わせてくれます。
後半に差し掛かった所から
笑い涙が、急にせつなさ涙に・・・
「哀しい」映画で... [続きを読む]
受信: 2006.04.16 21:50
» 連理の枝 [花ごよみ]
“連理の枝”とは漢詩の一節で
二本の樹がお互いの枝を絡ませ合い、
まるで一本の樹のように
成長した姿をいうのだそうです。
二人の想いのように、
一つに溶け合う、
永遠の愛。
残された時間はあとわずか。
青年実業家と最後の恋をするチェ・ジウ。
涙のヒロインを映画で演じることは
初めてということです。
共演はチョ・ハンソン 。
残りわずかな限られた時を
幸せに過ごしたい…。
前半はとてもコミカル、
... [続きを読む]
受信: 2006.04.17 00:21
» 連理の枝 [映画評論家人生]
アポロシネマ8 先日、bobbys☆hiro☆goo☆シネプラザのhiroさんから「土曜日に三番街シネマへ」とお誘いがあった。仕事で行くことができなかった。不愉快な気分にさせてしまったろう。申し訳な... [続きを読む]
受信: 2006.04.17 01:47
» 連理の枝 [UkiUkiれいんぼーデイ]
“天に在りて願わくは 比翼の鳥と作らん
地に在りて願わくは 連理の枝と為らん”
唐の第六代皇帝・玄宗と楊貴妃の悲劇を読んだ白楽天「長恨歌」の末尾の一節。
初日の初回で鑑賞。
先日の『タイフーン』より観客は多い。
ただし、年齢層は高し。
“アジュマ&アジョッシ”ばっかり・・・これもチェ・ジウ効果か?!
チョ・ハンソン目当てで来たような人・・・私以外にいたのかなぁ?
意外だったのは、悲しいばかりの映画ではなかったこと!
前半は、かなり笑えるコメディータッチに仕... [続きを読む]
受信: 2006.04.17 09:57
» 韓国映画「連理の枝」 [ひとりごと]
ここのところ映画づいてる私。先週の土曜日より公開のチェ・ジウとチョ・ハンソン共演の「連理の枝」を観て来ました。 韓国と日本で同時に始まったこの映画、両国の反応が気になるところ...。(イノライフにはこんな記事が出ていましたしね。)タイトルの「連理の枝」とは中国の唐の詩人・白楽天が玄宗皇帝と楊貴妃について歌った「長恨歌」の一節の天有願作比翼鳥 地有願為連理枝(天に在りては願わくは比翼の鳥と作らん地に在りては願わくは連理の枝と為らん ) よりとったもの。比翼の鳥とは目と翼がひとつ... [続きを読む]
受信: 2006.04.18 17:47
» 連理の枝 [わかりやすさとストーリー]
●強力なサポーター(脇役)が「笑い」で主人公をバックアップ。韓流悲恋の要素ぎっしりのこれぞ決定版!●『連理の枝』涙の方程式解読書~韓流恋愛ヒットの作り方~ [続きを読む]
受信: 2006.04.21 22:35
» 『連理の枝』を観て [トモトモのヨンヨン日記]
2006年、監督・脚本キム・ソンジュン。 「日韓同時公開」と謳われた作品は近 [続きを読む]
受信: 2006.04.26 13:54
» 映画「連理の枝」 [茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~]
まぁ、いわば連理の枝の木の物語に頼りきった作品といっても言い過ぎではないように思う・・。とても「私の頭の中の消しゴム」を越えてはいない・・。
とはいえ、ラストの盛り上がりでは思わず少しは泣かせてくれるのだが・・入院中の命短きヘウォン(チェ・ジウ)にゲーム会社社... [続きを読む]
受信: 2006.05.05 12:35
» 『連理の枝』みましたぁ! [韓ドラのたまり場]
『連理の枝』チョハンソン/チェジウ共演
(Now and Forever)キムソンジュン監督.....2006年作品
junsanga的評価 ★★★★☆ (4つ)
①この映画一番良かったのはエンドクレジットと共に流れるシンスンフン()さん....... [続きを読む]
受信: 2006.05.23 10:16
» 映画「連理の枝」 [<花>の本と映画の感想]
連理の枝
監督: キム・ソンジュン
出演 チェ・ジウ, チョ・ハンソン, チェ・ソングク, ソ・ヨンヒ, ソン・ヒョンジュ
2006年
連理の枝 [DVD]
¥1,272
Amazon.co... [続きを読む]
受信: 2009.03.11 22:44
コメント
TBありがとうございました。
「連理の枝」・・・笑いもあり、結構楽しませてもらいました。
でも・・・ラスト・・・泣けました。
なけました・・・(T_T)
投稿: rara | 2006.04.16 21:40
>raraさん
コメントありがとうございます。
ラストが泣けますね。
音楽も良かったです。
投稿: erabu | 2006.04.17 06:29
当方へTB頂きありがとうございました!
酷評の風が吹きすさぶ中(笑)、貴ブログのレビューを拝見して、私は癒されました。
私はチョ・ハンソンが好きなので、ひいき目もあるかもしれませんが、本作は悪くはないですよね。
笑いあり涙ありで、ラブストーリーとしても秀逸ではないかと感じています。
投稿: なぎさ | 2006.04.17 10:09
トラックバックありがとうございました。
「逆転サヨナラ満塁ホームラン」というerabuさんのお言葉どうりの映画でしたね~。
投稿: pamdacopamda001 | 2006.04.17 20:28
>なぎささん
コメント&TBありがとうございます。
このレビュー後にぴあの雑誌「インビテーション」5月号を見たところ、3人の評価者が3人とも★でした。この雑誌からは誰も観に行かないでしょうね。
『連理の枝』は、なぎささんや私のように総論を取るか、雑誌の評価者のように各論を取るかで真逆の評価になります。韓流をどのように理解しているかのスタンスの違いによっても大きく異なりますね。
>pamdacopamda001さん
コメントありがとうございます。
「逆転サヨナラ満塁ホームラン」は野球ならば、当然誰にでも理解できます。映画になるといろいろな尺度があるためわかりにくくなるのですが、このニュアンスが伝わる方がいて本当にうれしいです。
投稿: erabu | 2006.04.17 21:35