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2006.04.10

新書『他人を見下す若者たち』

著者、速水敏彦(はやみず=としひこ)。名古屋大学大学院教育発達科学研究科教授。講談社現代新書。

がっかりです。
巷で話題となっている本で20万部も売れているそうです。タイトルにひかれて読みました。若者を見下す著者の姿勢はいただけません。自らの造語として「仮想的有能感(他者軽視)」を用いて若者を斬っています。しかし分析データにはこの傾向が高い世代として40歳代以上も多いことが数字で示されています。要するに他人を軽視する傾向は若者や中高年にみられるものなのです。しかし、著者は若者に焦点を当ててけしからんと述べます。社会全体に問題化しているにもかからず、若者をだけを槍玉にあげるなんて論理の飛躍というか、こんな人が教育者なのかとただただあきれる内容でした。本を売るためにつけたとしか思えません。実証的研究を蓄積する必要があると書いていながら、著者の確信的にこのようなタイトルにする傲慢さに呆れました。

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