映画『白いカラス』(お薦め度★)
監督、ロバート=ベントン。2003年米。サスペンス映画。原題『THE HUMAN STAIN』。出演、アンソニー=ホプキンス(コールマン=シルク教授)、ニコール=キッドマン(フォーニア=ファーリー)、エド=ハリス(レスター=ファーリー)、ゲイリー=シニーズ(ネイサン=ザッカーマン・作家)、ウェントワース=ミラー(コールマン=シルク・青年時代)、ジャシンダ=バレット(スティーナ=ポールソン)。
説得力の無い空々しい物語です。
いくらアメリカといえども、学部長で古典教授が欠席している学生を"スクープ(幽霊)"と言っただけで、功績のある人物に対して学校側が人種差別として弾劾する話はつくり過ぎと言わざるおえません。しかも教授の妻がショックを受けて突然死となり、仕事も家庭も失った主人公に、訳ありの人妻が誘ってくるという展開は唖然とします。こんな陳腐な脚本によくこれだけの人気と実力のある俳優を登場させたものです。特にヒロインとなる人妻役のニコール=キッドマンの人物像は想像を絶していました。まさに人格障害としかいいようがなく、しかも薄っぺらいキャラクターです。教授役のアンソニー=ホプキンスのカミングアウトも彼のイメージが強すぎて、納得できるものではありませんでした。明らかなミスキャストです。ストーリートしても成り立たないでしょう。
唯一、理解できたのは観終わって邦題の意味がわかったことでした。
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コメント
まあ、この2人が出会うのは作り物ぽいですけど、意外にこんなタイプ、アメリカではいるもんだろうなあ、と思いましたよ。むしろ、夫がベトナム帰還兵でPTSDというのはやり過ぎなんじゃないかと思いましたけど。
投稿: 佐藤秀 | 2010.01.16 00:15
>佐藤秀さん、コメントありがとうございます。
>意外にこんなタイプ、アメリカではいるもんだろうなあ、と思いましたよ。
この点を理解できるかできないかで評価が変わってくるのかもしれませんね。
この作品で印象に残ったのは、良い俳優を出演させながら、もったいないことでした。
投稿: erabu | 2010.01.16 22:13