新書『若者殺しの時代』
著者、堀井健一郎。コラムニスト。講談社現代新書。2006/4/20発行。
タイトルは過激で興味を引かれますが、何がどう若者が殺されているのかが説明されておらず、その原因は抽象的です。著者は、確立された社会システムにおいて、上の世代の大人たちが若者として居座っているために、若者が殺され始めていると主張しています。1980、1990年代の風俗をテレビ番組や雑誌などのメディアを遡って検証していますが、それが何故"若者殺し"につながるのか探求していません。何となく雰囲気はわかる気がしますが、あまりに消化不良です。もっと深く分析すべき内容です。
本文中で吉崎龍彦著、新書『1985年』を参考にしている箇所が見受けられましたが、風俗だけで紐解こうとするのでは無理が有り過ぎです。
結果、本書はほとんど参考になりません。
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