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2007.02.14

新書『進化しすぎた脳 中高生と語る[大脳生理学]の最前線』(お薦め度★★★★★)

著者、池谷裕二(いけがや=ゆうじ)。1970年生まれ。薬学博士、東京大学大学院薬学系研究科講師。科学技術振興財団さきがけ研究員。専門は神経薬理学、光生理学。
2007/1/20発行。ブルーバックス(講談社)。

帯紙の『しびれるくらいに面白い!』という宣伝文句に惹かれて読みました。確かに面白い内容です。本書は全4回にわたって中高生に対して行われた脳科学講義の記録です。脳に関する最先端の内容を平易にわかりやすく解説されています。常識に囚われた考えを根底から覆してくれる展開は、知的好奇心を圧倒的に刺激してくれます。それはもう目から鱗のごとく意外過ぎて清々しさすら感じるほどでした。

特に驚いたのは「見る」という行為です。主体的に意識して「見る」ことをしているつもりが、実はそうではないこと目で見ているものと脳で見えているものは同じではないことが理解できました。

「ここまでいろいろと話してきたけど、人間の行動のなかで意識してやっていることは意外と少なくて、みるという行為でさえも無意識だとわかった。こう考えていくと、人間の行動のほとんどが無意識かもしれないと想像できるよね。」
「網膜から上がってくる情報が視床にとって20%だけ、そして、視床から上がってくる情報は大脳皮質にとって15%だけ。だとしたら最終的に、大脳皮質の第一次視覚野が網膜から受けとっている情報は、掛け算をすればよいわけだから、20%×15%で、なんと全体の3%しか、外部の世界の情報が入ってこないことになる。残りの97%は脳の内部情報なんだよね。」

"心とは何か"といった誰もが考えたことがある素朴な疑問から始まって、脳科学の限界までを大胆に解説する著者の潔い姿勢に眩しさを感じました。このような意欲的な良書を読むと未来が明るく広がります。

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