映画『公共の敵』(お薦め度★★)
監督、カン=ウソク。2002年韓国。刑事ドラマ映画。出演、ソル=ギョング(カン=チョルジュン・刑事)、イ=ソンジェ(チョ=ギュファン・証券マン)、カン=シニル、キム=ジョンハク、イ=ムンシク、ソン=ジル。
人格障害の刑事と犯人の似た者同士の戦いは、おぞましいだけでした。
『シルミド』の前作となるカン=ウソク監督とソル=ギャングのコンビによるバイオレンス・サスペンス映画で韓国300万人動員したそうですが、人物設定があまりに不自然で作品として失敗しています。不良刑事と犯人のエリート証券マンの対決はリアリティが感じられません。両者ともに衝動的な行動が鼻につきます。主人公は刑事として有り得ない行動しか取りません。また、すぐに逆切れして偏執狂過ぎる犯人では、そもそも理事に出世できるはずがありません。あまりに性格付けを誇張し過ぎて2人ともモンスターのような異様な人物像になってしまいました。韓国内では人気が出たようですが、海外では通用しない話でしょう。題名も意味不明です。カン刑事のセリフに登場しますが、空々しさしか感じませんでした。
ただし、映像表現や編集は並々ならぬものがあり、特に暴力シーンの演出は凄まじさがありました。格闘場面での役者の緊迫感のある演技に圧倒されます。
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