ドラマ「春のワルツ」[全20話](お薦め度★★★)
監督、ユン=ソクホ。2006年韓国KBS(2006/3~5月放送)。出演、ソ=ドヨン(ユン=ジェハ/イ=スホ)、ハン=ヒョジュ(パク=ウニョン/ソ=ウニョン)、ウン=ウォンジェ(チェハ/スホ子供時代)、ハン=ソイ(ウニョン子供時代)、ダニエル=ヘニー(フィリプ=ローゼンタール)、イ=ソヨン(ソン=イナ)、パク=ヒジン(キム=ヒジン・イナの友人で新聞記者)、イ=ハヌイ(イ=ジョンテ・スホの父)、イ=インソン(イ=ガング・イ=ジョンテの息子)、チョン=ドンファン(ユン=ミョンフン・チェハの父)、クム=ボラ(ヒョン=ジスク・チェハの母)、ユン=ユソン(チョ=ヘスン・ウニョンの母)、キム=ヘスク(チョ=ヤンスン・ヘスンの姉)、チェ=ジャヘ(ホン=ミジョン・ウニョンの親友)、チェ=シウォン(パク=サンウ・ヤンスンの息子)。ユン=ソクホ監督「四季シリーズ」最終章。
ユン=ソクホ監督にとって、シリーズ中で一番完成度の高い作品です。
美しい自然を舞台に、季節感溢れた繊細な映像美をとことん追求しています。ロケで撮影されたどのカットも構図が決まっていて唸らせます。演出と編集も「秋の童話」「冬のソナタ」「夏の香り」と比べて、一歩抜きん出ていました。場面展開の間がゆったりでありながら間延びしない絶妙さがありました。無駄を排除しつくした感があります。しかし、脚本は人物の相関図を緻密に計算して作りこんだためか、喜怒哀楽の起伏が弱くドラマチック性が薄れシリーズ中一番地味になってしまいました。もちろん監督としてはその点は織り込み済みで、主役に抜擢した4人のフレッシュさで、春という季節感の恋愛を表現させたのだと思います。テーマとした"希望"は狙い通り伝わったと感じます。
WOWOWで放映された「夏の香り」と同様に韓国版を日本向けに再編集したディレクターズカット版とのことです。韓国版では主題歌はウニョン目線で女性歌手YUNAの「Flower-F」でしたが、日本版用に新たにチェハ役のソ=ドヨンが「Flower-M」を歌ってチェハ目線を組み込んでいます。すなわち韓国では男性向け、日本では女性向けでの作品づくりの提供を強めたのだと思います。
本作のカップルは無名ながら非常にお似合いだったと思います。ソ=ドヨンはルックスも良くて歌も上手いですね。一方のハン=ヒョジュは暖色系が特に黄色の服が似合う可愛らしい女優でした。
さて、懸案となっていたシリーズのお気に入り順位は次の通りに決定しました。
1位「夏の香り」(お薦め度★★★★★)
2位「春のワルツ」(お薦め度★★★)
3位「秋の童話」(お薦め度★★)
4位「冬のソナタ」(お薦め度★)
四季シリーズの中で「春のワルツ」は話題性と人気度は他と比べて落ちますが、他と違って悲劇性を用いなかった作品として評価できます。ユン=ソクホ監督は周囲の期待が高かまる大プレッシャーの中で最善を尽くしたと思います。
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