映画『叫』(お薦め度★★★★)
監督・脚本、黒沢清。プロデューサー、一瀬隆重。2007年日本。ホラー映画。出演、役所広司(吉岡登)、小西真奈美(仁村春江)、葉月里緒菜(赤い服の女)、伊原剛志(宮地徹)、オダギリジョー(精神科医・高木)、加瀬亮(作業船の船員)、平山広行(若い刑事・桜井)、奥貫薫(矢部美由紀)、中村育二(佐久間昇一)、野村宏伸(小野田誠二)。
最近観た映画の中で最も怖い作品です。
ラストの最期の最期までゾーッとしました。これほどまでに怖いとは思ってもいませんでした。とにかく葉月里緒菜が怖くて、怖くてしかたありません。何という怖さでしょう。近年稀に観るキャラクターでした。夢に出てきそうです。本当にこの世の者とは思えない存在です。
黒沢清監督作品は『ドッペルゲンガー』(2002)以来2本目です。『ドッペルゲンガー』はそれほど怖く無く、物語も奇妙な感じがしただけでしっくりとした印象は残っていませんでした。このときの主演も役所広司で熱演していたのを覚えています。今回の『叫』の彼もさらに良い味を出しています。恐怖に歪む顔や苦悩で憔悴しきった表情は何んとも言えない切実さがあります。脂が乗り切った演技でした。役所広司の迫真の演技が赤い服の女役・葉月里緒菜をさらに怖い存在にさせたのだと思います。
間違いなく観ておいて損はしないホラーです。
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