映画『フォーリング・ダウン』(お薦め度★★★)
監督、ジョエル=シューマカー。1993年米。バイオレンス映画。出演、マイケル=ダグラス、ロバート=デュヴァル、レイチェル=ティコティン、フレデリック=フォレスト、チューズデイ=ウェルド、ロイス=スミス、バーバラ=ハーシー。
公開当時はマイケル=ダグラスの切れっぷりが話題となった不条理な物語で、日本人からは遥か遠い日常を描いた作品のように感じていました。しかし、映画が予言した以上に進化(?)してしまったた現代ではこの映画が描く世界は普通以下になってしまいました。ストーカー、DV(ドメスティック・バイオレンス)、逆切れ犯罪はもう日常茶飯事のごとく日本においても発生しています。救いはアメリカ合州国と違って銃社会でないことぐらいでしょう。まったく厭な世の中になってしまったものです。そういった視点でこの作品を観てみると、主人公(マイケル=ダグラス)の行動にはそれなりの理由があり、決して異常とは言えません。したがって、ラストで警察と対峙して取った彼の行動は"潔さ"でした。冷静に考えればそれほど大きな犯罪を犯していないにもかかわらず、彼自身の贖罪と将来を悲観して最悪の決断をしてしまうのが哀れでした。
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