映画『ブロークン・フラワーズ』(お薦め度★★)
監督・脚本、ジム=ジャームッシュ。2005年米。人生ドラマ映画。出演、ビル=マーレイ(ドン=ジョンストン)、ジェフリー=ライト(ウィンストン・隣人)、シャロン=ストーン(ローラ)、フランセス=コンロイ(ドーラ)、ジェシカ=ラング(カルメン)、クロエ=セヴィニー(カルメンのアシスタント)、ティルダ=スウィントン(ペニー)、ジュリー=デルピー(シェリー)。第58回(2005)カンヌ国際映画祭審査員特別グランプリ受賞。
初期の代表作『ストレンジャー・ザン・パラダイス』(1984)、『ダウン・バイ・ロー』(1986)を知る者からすると期待外れでした。
元プレイボーイに、息子がいるという差出人不明の手紙から送り主を探すために、昔の恋人たち5人にそろぞれ会いに出かける顛末記が展開します。到底有り得ない設定ですが、『ロスト・イン・トランスレーション』でその存在感を示したビル=マーレイが主役ということでどのような演技となるのか期待しました。しかも、ジム=ジャームッシュ監督です。彼の作品と20年ぶりの再会は楽しみでした。
しかし、ビル=マーレイらしからぬ起用のされかたで、監督が持つ独特の奇妙なおかしさはなりを潜めており、全体的に惹きつけるものはありませんでした。作品としてはコメディのつもりかもしれませんが、全く笑える代物ではありません。シャロン=ストーンやジェシカ=ラングなどの豪華女優陣の登場しますが、一緒に登場する娘や助手などの脇役にインパクトがあって彼女たちの影が薄くなっています。贅沢というか勿体無いというか監督の意図がわかりません。
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