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2007.05.07

映画『うつせみ』(お薦め度★★)

監督・脚本、キム=ギドク。2004年韓国。サスペンス・ホラー映画。英題『3-IRON』。出演、ジェヒ(テソク・青年)、イ=スンヨン(ソナ・人妻)、クォン=ヒョコ(ミンギュ・夫)、チェ=ジンモ(チョ刑事)、チェ=ジョンホ(看守)。「うつせみ」はこの世の人、現世、蝉の脱け殻、蝉の意。第61回(2004)ヴェネチア国際映画祭監督賞受賞。

人をからかっているとしか思えない特異な設定です。
よくここまで有り得ない要素を組み合わせたものです。辟易しました。『春夏秋冬そして春』の監督作と前もって知っていれば観なかったでしょう。主人公のテソクは全ての登場シーンで一言も声を出しません。ソナも同様で最後に一言だけ台詞を言います。テソクが独房に入れられたときから、薄気味悪さが増幅され新感覚の怪奇映画と化します。"現世のホラー"と表現すべきなのかもしれません。異様過ぎます。キム=ギドクが放つ独特の世界観は生理的に合いません。
ソナ役のイ=スンヨンはドラマ「初恋」のヒロインだったのですね。以前よりふっくらとされて大分イメージが変わっていたためすぐに気がつきませんでした。

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コメント

TBありがとう。
そうですか、ギドクは生理的に合わないんですね。仕方がないでしょう。僕なんかは、いらいらさせられるのが、好きなんですね(苦笑)

投稿: kimion20002000 | 2007.06.04 18:58

>kimion20002000さん、こちらこそTB&コメントありがとうございます。

kimion20002000さんはじめ多くの方が、キム=ギドク監督を評価されているのですね。ちょっと意外でした。好き嫌いが分かれるのはそれだけ個性が強く独特の作家性があるということでしょう。苦手な監督ですが、意識はして行こうと考えを改めました。

投稿: erabu | 2007.06.05 22:31

トラックバックありがとうございます。

erabuさんはどうもキム・ギドク監督作品はお好きでないようですね。
最近まで彼の作品は見てこなかったのですが、「春夏秋冬そして春」で逆の意味で衝撃を受けた部類です。撮影、美術を含めた映像美をいずれも感じました。その中に韓国人らしい荒々しさが一部リアルに入ってくるので、引き締まって面白いのではと私は感じます。映画を90分程度でまとめようとする簡潔さもすばらしいと思います。
お好きでないのにたいへん失礼しました。

投稿: wangchai | 2009.09.07 06:10

>wangchaiさん、コメントありがとうございます。

辛口レビューにコメントをいただき恐縮です。
生理的に合わないですね。
ホラー手法で文芸作品をつくるというロジックが理解できず、どうしても拒絶してしまいます。

いまだに映像が焼き付いていますので、映像作家としての実力は高い方なのだと思います。

投稿: erabu | 2009.09.08 12:26

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» NO.174「うつせみ」(韓国・日本/キム・ギドク監督) [サーカスな日々]
もしかしたら日本でギドク監督は、 映画を撮ることになるかもしれない。 相変わらず、キム・ギドクのことを考えている。 引退発言の真意もそうなのだが、「ギドク監督の仕事の拠点が、日本にあった場合は、どうなんだろう」というようなことを。 たとえば、今年の3月30日、ギドク監督は、「うつせみ」の日本上映を前にして、恵比寿ガーデンプレイスで行定勲監督とトークショーをおこなっている。そこでは次のような発言をしている。 「教育のせいで、私は日本を誤解していた。何度か来日し、投資も受けるようになった今、18... [続きを読む]

受信: 2007.06.01 18:22

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