映画『時をかける少女』(お薦め度★★★★)
監督、細田守。原作、筒井康隆。2006年日本。アニメ映画。声の出演、仲里依紗(紺野真琴)、石田卓也(間宮千昭)、板倉光隆(津田功介)、原沙知絵(芳山和子・真琴の叔母)、谷村美月(藤谷果穂)、垣内彩未(早川友梨)、関戸優希(紺野美雪)。第30回(2006)日本アカデミー賞アニメーション作品賞受賞。
とても清々しく、ちぇっぴり切ない映画です。
非常に評判が高いのは公開されたときから伝わっていました。しかし、原田知世主演の実写版『時をかける少女』(1983)のイメージを壊したくないのと、キャラクターデザインが若干馴染めそうもないので少し距離を置いてしまい、結局劇場観賞はしませんでした。
細田守監督の演出は良いですね。アニメの表現が巧みです。テンポが良いのですが、情感を描く間が十分に取られておりゆったりとしたたおやかさがあります。
高校2年生の女子ひとりと男子ふたりの友情以上恋愛未満の細やかで思いやり溢れる台詞のやりとりが絶妙です。脚本が抜群でした。仕掛けとして原作の主人公である芳山和子が新ヒロイン紺野真琴の叔母として登場しています。原作や映画を知っている人に対してしっかりと受け止めてくれており、さらに別のストーリーとして理解できるように構成されていました。何んという巧みさでしょうか。大いに笑い、ほろっと涙させる21世紀の新たな青春物語でした。
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