映画『300<スリーハンドレッド>』(お薦め度★★★★)
監督、ザック=スナイダー。2007年米。史劇スペクタクル映画。 R-15指定。出演、ジェラルド=バトラー (レオニダス)、レナ=ヘディ(王妃ゴルゴ)、デヴィッド=ウェンハム(ディリオス)、ドミニク=ウェスト(政治家セロン)、ビンセント=リーガン(隊長)、マイケル=ファスベンダー(ステリオス)、トム=ウィズダム(アスティノス)、アンドリュー=プレビン(ダクソス)、アンドリュー=ティアナン(エフィアルテス)、ロドリゴ=サントロ(クセルクセス)。100万のペルシャ軍をわずか300人のスパルタ軍が迎え撃つという伝説的な史実“テルモピュライの戦い”を描いた作品。イラン政府が祖先となるペルシャの描き方は、イランの文明を侮辱していると非難した。
体育会系武闘派映画です。なかなかの面白さでした。
全編CGを使った映像処理をしています。『ゴッド・ディーバ』や『スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー』と同様な独特の映像表現がなされています。これによって何度も繰り返されるグロで残酷なシーンがかなり緩和されていました。紀元前という時代背景から裸の男同士が戦うとばかり思っていたのですが、スパルタ軍と対比させるためにペルシャ軍のデザインが非常に練られています。特にペルシャ軍の近衛兵が斬新でした。舞台劇で使われる仮面をつけた忍者といったいでたちで、怪物的な不気味さが強調されており残忍さ溢れるキャラクターになっていました。
物語は戦記ものの定石ともいえる単純明快さです。声高に語られる台詞に哲学的な深みはなく究極の闘いを描いている割にはどこかしら物足りなさがありました。スパルタ教育のスパルタを題材にしたアクション映画なので仕方がないところかもしれません。ラストは『HERO』を彷彿とさせます。間違いなく中国アクション映画の影響を受けているようです。
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