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2007.06.26

映画『フラガール』(お薦め度★★★)

監督、李相日(り=さんいる)。2006年日本。出演、松雪泰子(平山まどか)、蒼井優(谷川紀美子)、豊川悦司(谷川洋二朗)、富司純子(谷川千代)、岸部一徳(吉本紀夫)、山崎静代・南海キャンディーズしずちゃん(熊野小百合)。昭和40年、福島県いわき市の炭鉱町で常磐ハワイアンセンター(現:スパリゾートハワイアンズ)の誕生を支えた人々の実話。第30回(2006)日本アカデミー賞最優秀作品賞、最優秀監督賞(李相日)、最優秀脚本賞(李相日・羽原大介)、最優秀助演女優賞(蒼井優)、新人俳優賞(蒼井優・山崎静代)、話題賞。

期待しすぎたのでしょうか、まあまあだと思いますが、大絶賛される作品だとは思えません。
確かに泣かせるシーンが多かったとは思います。昭和40年を巧く描写しているのでノスタルジーを観客に強く植え付けることが出来たためでしょう。李相日監督は『69 sixty nine』でも1960年代の雰囲気を見事に再現しています。本作はそれと比較してずば抜けているとは思えません。

遅れてやってきた「プロジェクトX」ばりの感動成功秘話にもかかわらず、登場人物について一人ひとり十分に表現されておらず、常磐ハワイアンセンター自体の説明がないで、プロジェクトの進行と個々人の活動を対比することが出来ず、深い感動に導かれませんでした。各論は手堅いのですが、全体として一本通じるものがありませんでした。群像劇とされていて主演が松雪泰子というのがピンときません。もちろん蒼井優でもなかったとは思います。どちらかの人物にもっと重きを置いた脚本にすべきではなかったかと思います。

肝心のフラダンスシーンも特筆すべきものとも思えません。ダイナミックでもなく繊細でもない中庸なものとなっており、フラダンスの世界を表し損ねた気がします。蒼井優がクライマックスで踊るソロは、それまでの練習過程がないため振って沸いたような感覚を覚えました。もう少し丁寧に展開してほしかったと思います。

とまあ、巷の評価されすぎに対していろいろとネガティブに書いてしまいましたが、映画館で観たかった秀作だったと思います。

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