映画『グエムル -漢江の怪物-』(お薦め度★★)
監督・原案、ポン=ジュノ。2006年韓国。ホラー映画。出演、ソン=ガンホ(パク=カンドゥ)、ピョン=ヒボン(パク=ヒボン)、パク=ヘイル(パク=ナミル)、ペ=ドゥナ(パク=ナムジュ)、コ=アソン(パク=ヒョンソ)、イ=ジェウン(セジン)、イ=ドンホ(セジュ)、ヨン=ジェムン(ホームレスの男)、キム=レハ(黄色い服の男)、パク=ノシク(影・私立探偵)、イム=ピルソン(ナミルの同級生)。韓国で記録的大ヒットとなったモンスター・パニック巨編。
ほとんど面白くありません。
モンスターが登場する映画は、得体の知れない何者なのかというドキドキ感を煽るタメが定石です。しかし、この作品はいきなりエイリアンの魚版が出現するパニックものとなっており、何故かコメディタッチのシーンが所々にあるため緊張感が非常に弱くなっています。物語的にも首都ソウルの中央を横切る川の漢江(ハンガン)にもかかわらず、韓国人がモンスターと直接対峙することをせずに在韓米軍に牛耳られる設定は理解できません。例えば邦画がリメイクして東京の多摩川を舞台としたら、日本人が立ち上がらないストーリーは到底考えられません。さらに結末に至っては噴飯ものです。韓国内では受け入れられたかもしれませんが、他国では絶対に評価されないでしょう。
『殺人の追憶』で並以上の才能を示したポン=ジュノ監督ですが、両作品ともにベースとなるリアリティが軽いのが気になります。
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