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2007.08.07

ドラマ「夏の香り」、今度は<韓国版>

ocyaraさん、感謝です。
お蔭様で韓国版「夏の香り」(全20話)を観ることができました。日本版にはまった者にとって、いつかは観賞しなければならないものでしたが、きっかけがありませんでした。あらためてDVDを購入する気になれず、どうすればいいかクヨクヨと頭の片隅で考えていました。今回ブログを通じてYahoo!動画で無料放映の情報を教えていただき、5~8月にかけて観ました。

すでに日本版を通しで2回観ています。1話あたりのべ4回は観たことでしょう。そのため韓国版の前半はほとんど日本版と変わらないので集中力が途切れそうになりました。後半から日本版でかなりカットされたシーンがあり、新たな気持ちで観続けました。日本版で説明不足に感じた部分が韓国版のオリジナルではしっかりと前後の説明があるため、納得してストーリーを理解できました。ただし、ocyaraさんの御指摘通り翻訳の悪さには閉口しました。

「冬のソナタ」のドロドロした物語と比べて、日本版「夏の香り」は当事者を中心に行ったり来たりを繰り返して質の違いを感じていたのですが、韓国版「夏の香り」は、かなり後半の人間模様は「冬のソナタ」同様にドロドロしていました。ほとんど同等のつくりだと思います。ユン=ソクホ監督は日本版に編集するさいに、ドロドロ感を軽減したようです。日本人には複雑な人間模様よりもシンプルに恋人同士に焦点を当てています。また、次の回に続くエンドに必ずサプライズなエピソードを入れています。かなりこれで"はまり度"が高まったと感じますので、作品としてのメリハリを最大限に生かす方向とアップテンポにして効果を上げる編集を日本版で行ったことがわかりました。

俺にとってWOWOWで放送された日本版がファーストコンタクトだったことが、まんまと監督の術中にはまったと言えます。韓国版で観ていたらこれほどのめり込んだかどうかはわかりません。物語の納得性の高いほうは間違いなく韓国版です。

シリーズ4作目「春のワルツ」は日本版「夏の香り」の延長線上で作られたと言えます。そのため韓国内では評価されなかったのではないでしょうか。日本では韓国以上に受け入れられたのではと思います。ただし、物語として引っかかる部分が少ないのでヒットしたとは言えないでしょう。

今回の韓国版「夏の香り」で、やっとユン=ソクホ監督の四季シリーズを観終えたと感じます。本当に3年間を楽しませてくれました。良いドラマに出会えて幸運でした。

【関連記事】
2004/ 6/26 韓国ドラマ『夏の香り』全18話の感想
2006/ 5/23 ドラマ「夏の香り」、再び

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コメント

erabuさん、TBありがとうございます! お礼が遅れてしまい、申し訳ありません。
ご覧になっていたのですね。丁寧なご感想が読めて、とてもうれしいです。
20話版の前半は、そうです、日本版と内容的に大差ないので、ストーリーの展開としては見ても見なくても、ですね。
あの20話版の前半はですねえ、スンホンファンにとっておいしいカットが多いってことで惜しいのですね。(笑)
恋をし始めたときの演技がこの人はどの作品でも一番魅力なんで。
だから前半はそういう意味でおいしいわけです。(笑)
そして、後半ですよね、日本版との違いを感じるのは。
以前からerabuさんとお話しているように、後半のヘウォンの態度や気持ちについて、一部女性ファンは納得しづらいなどの感想をもつ場合があるようですが、そういう人たちが20話版を見ると、なーるほどと思うらしいです。
特に、ミヌの母親の出番がけっこうあって、彼女があんなことやこんなことをしてて。(笑)
それから、日本版はシンプルに恋人同士に焦点を当てたというerabuさんのご指摘、そう言われてほんとにそうだと思いました。
「夏の香り」を初めて見た時に感じた瑞々しさは確かに編集のおかげだと思いました。
私もwowowで放送したのを見てはまったので、日本版はそれだけよい編集だったということですね。(個人的には「だるまさんが転んだ」だけは残しておいてほしかったですけど。笑)
翻訳の問題があるので、KBS WORLDでぜひ、翻訳しなおしの韓国版はやはり一度、放送してほしいとは思っています。
というのも「秋の童話」が、従来の日本版の字幕以上に、KBS WORLDが新しくつけた翻訳がとても良かったからです。
またゆっくり「夏の香り」について語り合えたらうれしいです。それではまた。

投稿: ocyara | 2007.08.11 19:39

ocyaraさん、詳しくコメントをいただきありがとうございます。本当にうれしいです。

コメントを読ませていただいて、ユン=ソクホ監督の意図をさらに深読みしました。
監督は、シンプルにアップテンポにするために日本版を編集していますが、それにプラスして日本女性の視聴者受けをかなり意識したのではないでしょうか。

20話版はocyaraさんのご指摘通りミヌの母親が頻繁に重要ポイントで登場しています。後半のミヌは立場が悪くなり半ば強引に突き進もうとするところを、母親が要所要所で彼を思い止まらせようとします。ちょっとやりすぎのようにも感じられました。しかし、18話版では大胆にカットされており、日本版では母親の干渉を排除してより男らしさを強調しようとしたのではと感じます。
男らしくミヌを強調しようとするあまり、逆にヘウォンの心の揺れを表現するシーンが削られて、日本女性の評価につながらなくなったのではと考えます。考えすぎかもしれませんが...

もしも、初放映がWOWOWでは無く、「冬のソナタ」と同様にNHKが韓国版で放映していれば、視聴者の母数が20倍以上も違うのでヨン様以上の大きな波としてスンホン人気が爆発していたかもしれませんね。

投稿: erabu | 2007.08.12 22:18

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