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2007.12.31

erabu2007年下半期映画ベスト5

【2007年7月1日~12月末に観た映画64本の順位】

1位『木更津キャッツアイ ワールドシリーズ』2006日本
2位『レミーのおいしいレストラン』2007米
3位『ALWAYS 続・三丁目の夕日』2007日本
4位『Wの悲劇』1984日本
5位『ビートキッズ』2004日本

【総評】
・下半期は不作でした。それなりの本数は観たのですが面白い作品が僅かでした。スランプです。
・アメリカ映画で期待していた「ファンタスティック・フォー」シリーズは第2弾でいきなりつまらなくなっていますし、『ザ・シンプソンズMOVIE』は期待外れでした。
・日本映画の新作でシリーズ以外で面白かったのは『ビートキッズ』がやっとです。お薦め度が★★★なので、邦画はかなりレベルダウンしています。
・韓国映画はとうとうランクされませんでした。韓流ブームが去ったというよりも面白い作品が無くなっていると感じます。

【各作品について】
・『木更津キャッツアイ ワールドシリーズ』のしっかりとした普通の終わり方に、あらためて脚本家・宮藤官九郎の才能に惚れ惚れしました。
・ピクサーは『レミーのおいしいレストラン』でも期待を裏切りません。高いレベルを維持する彼らのセンスには脱帽です。
・『Wの悲劇』は邦画の宝です。アイドル映画ながら卓越した作品で全く旧さを感じさせません。
・『ビートキッズ』での相武紗季の名演はいまだに心に残っています。これだけの演技ができる女優なのに10~12月に出演したTBSドラマでは彼女の才能を活かしてません。

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映画『戦国自衛隊1549』(お薦め度★★)

監督、手塚昌明。原案、半村良。原作、福井晴敏。特別撮影協力、陸上自衛隊。2005年日本。SF時代劇映画。出演、江口洋介(鹿島勇祐)、鈴木京香(神崎怜)、生瀬勝久(森彰彦3佐)、嶋大輔(三國陸曹長)、北村一輝(飯沼七兵衛)、中尾明慶(藤介)、宅麻伸(蜂須賀小六)、鹿賀丈史(的場毅/織田信長)m的場浩司(与田2尉)、伊武雅刀(斉藤道三)、綾瀬はるか(濃姫)。

クライマックスまでは面白かったのですが、失速しました。
1979年にヒットした半村良原作の『戦国自衛隊』のアイデアを抽出し、『亡国のイージス』の大ベストセラー作家・福井晴敏が21世紀版“戦国自衛隊”として新機軸を盛り込んでまったく新しい原作をつくり上げ、陸上自衛隊の全面協力で壮大なスケールで実写化されているのでリメイクながら楽しめます。しかし、最後の決着まで説得力が続かずに戦いに突入してしまいます。SFよりもアクションが勝るというあるまじき論理展開で、ラストまで暴走しっぱなし喰い散らかしっぱなし過ぎです。SF作品であるならば、もっともっと脚本を練る必要があったと思います。邦画はロジックよりも情緒的に流れてしまう欠点があります。ハリウッド映画を超えるSF作品は日本では無理なのかもしれません。


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映画『アントブリー<日本語吹替版>』(お薦め度★★★)

監督・脚本、ジョン=A=デイヴィス。原題『THE ANT BULLY(アリいじめ)』。2006年米。アニメ映画。声の出演、千葉翔也(ルーカス=ニックル・10歳の男の子)、江原正士(ゾック・魔法使いアリ)、田中敦子(ホーバ・ルーカスのお世話係)、鈴木圭由(クリーラ・食料調達係のアリ)、山野井仁(フーガックス・偵察アリ)、弥永和子(女王アリ)、(スタン=ビールズ・害虫駆除業者)。トム=ハンクスがプロデュースに名を連ねたCGアニメ。

蟻の世界版"スター・ウォーズ"です。
主人公となる人間の少年の名前がルーカスなので、間違いなく"スター・ウォーズ"をオマージュして作られています。人間が蟻の大きさになって、蟻と仲間になって大活躍する冒険ファンタジー作品で、環境問題やいじめ問題を意識した大人も子供も楽しめる良質なアニメです。脚本に力が入っており、物語の中にアイデアが詰まっていて断然面白いと感じました。クライマックスでは"スター・ウォーズ"らしくスピード感溢れる戦闘シーンが非常に楽しめました。
それにしてもアメリカ人は蟻の話が好みなのでしょうか。『アンツ』(1998)や『バグズ・ライフ』(1998)に続く、蟻を扱った3DのCGアニメ映画です。全米公開版での声優はジュリア=ロバーツ、ニコラス=ケイジ、メリル=ストリープなどハリウッドスターを起用しています。これだけの豪華共演にもかかわらず、ほとんど日本では知られること無く終わったようです。

理由は何故か。キャラクターデザインが『アンツ』以下でほとんど蟻に見えず、日本人には馴染めないものだったからでしょう。また、邦題もダメですね。アントブリーでは誰も何も連想できない。日本語吹替版しか日本で上映しなかったは、配給元のワーナーは最初からヒットの見込みが無いと踏んでいたのかもしれません。WOWOWで観れたから助かったものの、本当に勿体無い作品になりました。

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2007.12.30

映画『どろろ』(お薦め度★★★)

監督、塩田明彦。アクション監督、チン=シウトン。原作、手塚治虫。2007年日本。アニメ実写版映画。PG-12指定。出演、妻夫木聡(百鬼丸)、柴咲コウ(どろろ)、中井貴一(醍醐景光)、原田美枝子(百合)、瑛太(多宝丸)、麻生久美子(お自夜・どろろの母)、杉本哲太(鯖目)、土屋アンナ(鯖目の奥方)、劇団ひとり(チンピラ)、中村嘉葎雄(琵琶法師)、原田芳雄(寿海・呪医師)。

予想以上に面白い作品です。
映像に関しては期待以上でした。これまでの妖怪映画と違って、特撮が安っぽく見えません。全体の映像の色を暗めに設定して、CGの印象を本物らしく感じさせています。『黄泉がえり』の塩田明彦監督が総製作費20億円をかけただけのことはあります。ニュージーランドでロケを行い邦画としては壮大なスケールで映画化されており、興行収入は34億円の大ヒットを記録しました。
漫画の『どろろ』は、連載時に読んでいたと思うのですが、子供の頃だったので百鬼丸が妖怪退治をする部分しか記憶にありません。そもそもの設定やラストがどうなったかも忘れていました。映画化されて、父と子の戦いという骨肉の争いという深刻なテーマだったことがわかり物語に引き込まれました。脚本がこのテーマに絞り込んで妖怪退治をテンポ良く処理したことで、クライマックスでの父子対決が際立ちました。どろろを女性にしたのも成功しています。妻夫木聡と柴咲コウのコンビが光っていました。ただし、残念なのは結末が納得しにくいものになったことです。情緒的に舵を切る必要はなかったのではないでしょうか。

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2007.12.29

映画『トンマッコルへようこそ』(お薦め度★★★)

監督・共同脚本、パク=クァンヒョン。製作・脚本・原案、チャン=ジン。2005年韓国。戦争映画。出演、シン=ハギュン(ピョ=ヒョンチョル・韓国軍の脱走兵)、ソ=ジェギョン(ムン=サンサン・韓国軍の衛生兵)、チョン=ジェヨン(リ=スファ・人民軍のリーダー)、イム=ハリョン(チャン=ヨンヒ・人民軍の下士官)、リュ=ドックァン(ソ=テッキ・人民軍の少年兵)、スティーブ=テシュラー(スミス・連合軍のアメリカ海軍大尉)、カン=ヘジョン(ヨイル・村の少女)、チョン=ジェジン(村長)、チョ=ドッキョン(キム先生)、クォン=オミン(ドング・村の少年)。

やられました。全く予想もつかない作品です。
予告に騙されました。コメディタッチの平和な村に、敵の兵士同士が偶然に村に集まったことによる悲喜こもごもの人情ドラマだとばかり思っていました。全く違います悲惨かつ希望溢れる戦争映画です。舞台は朝鮮戦争の最中の1950年、偶然に連合軍、韓国軍、人民軍の3組の兵士たちが、"子供のように純粋な村"というユートピア「トンマッコル」に迷い込んで人間本来の生き方に目覚める人間ドラマを謳った戦争映画です。本作の脚本も手がけている劇作家チャン=ジンの舞台劇を基に映画化され、2005年の韓国映画興行収入№1に輝いた作品です。800万人を動員した、まさに韓国人の魂の叫びが描かれていると言えるでしょう。南北に引き裂かれてはいるものの一つの民族としての絆が、アメリカ軍という存在を否定と肯定をないまぜにしながら繋がろうとする姿に心を打たれます。この複雑な感情は日本人の俺にも伝わってきました。アジアの同胞として通じるところがあり、泣けました。
ただし、コメディでありながら、クライマックスからラストへの展開にあまりにもギャップがあり過ぎて、世界市場に通用する作風にはなっていません。韓国内で大絶賛されても他国で評価されにくいあまりにも韓国映画らしい映画です。

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2007.12.28

第76回全日本フィギュアスケート選手権大会

2007/12/26~28、なみはやドーム (大阪府門真市)。

浅田真央が連覇しました。
今年は女子シングル フリーだけ観戦しました。フリーだけであれば安藤美姫が上回っていました。
最終結果は次の通り。

順位/選手名/所属/SP/FS/Points
1. 浅田真央/中京大中京高校/1/2/205.33
2. 安藤美姫/トヨタ自動車/2/1/204.18
3. 中野友加里/早稲田大学/4/3/184.31
4. 村主章枝/avex/3/6/161.79
5. 鈴木明子/邦和スポーツランド/5/5/159.93
6. 武田奈也/早稲田大学/9/4/157.97
7. 太田由希奈/法政大学/7/8/142.96★

昨年に引き続き太田由希奈に魅了させられました。本当に彼女は素晴らしい演技を観せます。昨年12位から7位と順位を上げてきましたが、現代のジャンプ全盛の曲芸的なフィギュアスケートにおいて、ジャンプが弱い彼女は上位に来ることはないでしょう。トップとのポイント差は相当な開きがあります。
しかし、彼女のスケートは世界№1です。他の誰にも真似できない表現力と存在感を優雅に体現してくれています。彼女が舞っている甘美な時間は常にゾクゾクさせられます。ピョンピョン、グルグルと忙しない競技において、かけがえの無い唯一無二の表現者です。彼女を知れない世界の人々は本当に可哀想です。

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2007.12.27

職場の大忘年会

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ビンゴゲームでラッパが当たりました。早速明日から職場で使いたいと思います。

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2007.12.26

お年玉ぽち袋を購入

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年末の今頃になるとお年玉用のぽち袋(※)が必要になります。これまでは年末の買い物をすると景品で無料でぽち袋がもらえていたのですが、少子化の影響でしょうか今年はもらえていません。そこで文房具を扱っている丸善に行ってぽち袋を購入しました。サンリオ商品の"メデタイ"ぽち袋3枚入り210円です。6枚は必要なので2つお買い上げです。お年玉ぽち袋は1回使用して捨てられる運命なので、インパクトを重視しました。子供たちどう反応するか楽しみです。

商品を選んでいて気がついたのですが、これも少子化の影響でしょう3枚入りが大半で5枚入り以上はありませんでした。昔は5、6枚入りだったように記憶しています。子供がこのまま減り続けるとお年玉を一度もあげることを経験しない大人が誕生することになります。恐ろしくて悲しい時代がやがて到来するのですね。そう考えるとお年玉をあげれるのは非常に喜ばしいことなのだとつくづく感じました。

ところで、インターネットで検索したところ、ぽち袋のフリー素材集が結構あるようです。手作りというのも楽しいですね。日本の大切な文化をあらためて認識する良い機会になりそうです。


※【ぽち袋】祝儀やお年玉を入れる、小さなのし袋。「ぽち」の語源は「これっぽっち」。なお、「祝儀袋」と「ぽち袋」の違いは“入れるお札を折るか否か”。
→言葉自体を知りませんでした。ずっと「お年玉袋」と呼んでいました。

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2007.12.25

映画『ザ・シンプソンズ MOVIE<字幕版>』(お薦め度★★)

監督、デヴィッド=シルヴァーマン。原作、マット=グローニング。2007年米。アニメ映画。声の出演、ダン=カステラネタ(ホーマー=シンプソン)、ジュリー=カヴナー(マージ=シンプソン)、ナンシー=カートライト(バート=シンプソン)、イヤードリー=スミス(リサ=シンプソン)、ハンク=アザリア(モー)、ハリー=シェアラー(スキナー/ネッド/シュワルツェネッガー大統領)、アルバート=ブルックス(ラス=カーギル)、トレス=マクニール(コリン)、グリーン=デイ、トム=ハンクス。

がっかりしました。面白くありません。
シニカルでブラック過ぎて、楽しい笑いがほとんどありませんでした。ワンシーン毎に笑えますが、表面的な笑いで心底笑わせてくれるものではありません。脚本家が12人ほど共演しているようですが、お互いが競い合いすぎて完成度の低い作品になってしまったようです。映画化が決まって心待ちにして、劇場版の声優陣には"NO"を突きつけ字幕版を選んだものの、全ては作品が面白いという前提に立ってのことでした。ど~ぉ!?なんてこったい!!十年以上も愛してきたキャラクターが生かされていない物語では全てが台無しです。
映像としてはフルスクリーンを十二分に活用した評価できるものでしたが、物語が陳腐でキャラクターが画面一杯に躍動しているとは一つも感じることができませんでした。エンドロールで「続編」を予告していますが、次の映画版も期待しないほうが良さそうです。
TVシリーズではあれだけ映画のパロディが得意なのに、自らが映画となったらこれまでのパロディにも及ばないとはなんということでしょうか。デヴィッド=シルヴァーマンの監督起用は失敗でした。

ところで、先日ミスドのキャンペーンで取得した割引クーポンは利用しませんでした。本日、毎週火曜日のシネマイレージデイの割引料金だったので割引クーポンは併用できませんでした。
[映画館:TOHOシネマズ 六本木]

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2007.12.24

食パン、第14号作品「レーズンパン」

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前回から1年半ぶりに自動製パン機で食パンを作りました。材料が賞味期限を切れていたので買い替えです。自動製パン機は、ほとんどメンテナンスをしていないのに問題なく美味しく作れました。イブのクリスマスパーティに出来立ての「レーズンパン」を家族に食べさせました。食感がモチモチして温かいので大変喜ばれました。明日の朝食でも召し上がれ。
左から3枚目の写真は飲んだシャンパンにケーキのサンタクロースとツリー飾りをあしらって、撮影しました。食パンとは関係がありません。

[材料]
強力粉 250g
バター  10g
砂糖  大スプーン2
スキムミルク 大スプーン1
塩 小スプーン1
水   180ml
◆レーズン 60g
ドライイースト 小スプーン1

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2007.12.23

ミスドで『ザ・シンプソンズ MOVIE』キャンペーン実施中

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ミスタードーナツが12/15~1/11まで「ザ・シンプソンズドーナツを撮って、ザ・シンプソンズを観に行こう!」キャンペーンを実施しています。
手順は次の通り(HPより)。

①ザ・シンプソンズドーナツを買って、携帯電話で撮影。
②「ザ・シンプソンズ MOVIE」公式サイトからキャンペーンページへアクセス。
③携帯電話のカメラで撮影したザ・シンプソンズドーナツの画像をメールで送る。
④デジタル割引クーポンをゲット!!
⑤劇場でクーポンを提示すると、割引料金で観賞OK。やったね!!

→200円引きのクーポンがもらえました。

「ザ・シンプソンズ」は大好きなアニメで、映画化されたのですぐに観に行こうと思っていましたが、日本語吹替版が従来からの声優さん大平透(ホーマー)、一城みゆ希(マージ)、堀絢子(バート)、神代知衣(リサ)ではなく、所ジョージ(ホーマー)や和田アキ子(マージ)、田村淳(バート)、ベッキー(リサ)になったため取り止めています。予告で数カット観たのですが、まったく違和感があってこれまでのイメージがぶち壊しです。TVアニメ「ザ・シンプソンズ」は1987年からスタートしており俺は1994年から観ていますが、全く許しがたい行為です。配給元のFOXに対して相当数のファンからの抗議があった模様です。抗議は効果があり、今後DVDには従来からの声優さんたちによる吹替も収録されるようです。DVDが発売されるまで待とうとも思いましたが、ザ・シンプソンズ家のキャラクターを大スクリーンで観たい気持ちが消えないので、今回の割引クーポンで字幕版を観に行こうと思います。

Use_waku_01ところで、ミスタードーナツのポイント制度ですが、misdoclub(ミスドクラブ)が昨年12/1からスタートして今年更新時期を迎えました。先日ミスドクラブカードの有効期間が切れて、それまで貯まっていた90ポイント余りがリセットされました。その代わり20ポイントが新たに付与されて新たな1年間の有効期限で再スタートされています。ミスドクラブ以前よりはポイントを無駄に失効しなくなったものの、いまどきのポイントはポイント自体に有効期間が設定されており、カード発行日で制限が加えられるものは近所の商店などローカルなものだけではないでしょうか。全国展開しているのでよりお客様サイドに立ったポイント制度に改善して欲しいと思います。ちなみに俺は家族に購入するだけでほとんど食べません。

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2007.12.22

映画『シリアナ』(お薦め度★★)

監督・脚本、スティーヴン=ギャガン。原作、ロバート=ベア『CIAは何そしていた?』。2005年米。政治サスペンス映画。出演、ジョージ=クルーニー(ボブ=バーンズ)、マット=デイモン(ブライアン=ウッドマン)、アマンダ=ピート(ジュリー=ウッドマン)、クリス=クーパー(ジミー=ポープ)、ジェフリー=ライト(ベネット=ホリデイ)、クリストファー=プラマー(ディーン=ホワイティング)、ウィリアム=ハート(スターン=ゴフ)、マザール=ムニール(ワシーム=カーン)、ティム=ブレイク=ネルソン(ワニー=ドルトン)、アレクサンダー=シディグ(ナシール王子)。第78回(2005)アカデミー賞助演男優賞受賞(ジョージ=クルーニー)。

ほとんど話がわかりません。
観終わって『トラフィック』に似た印象を持ちました。似ているはずです。『トラフィク』でアカデミー脚本賞を獲得したスティーヴン=ギャガンが監督・脚本を手掛け映画化したものでした。『トラフィック』は麻薬ルートがテーマだったのでわかりやすかったのですが、本作は中東を舞台にした石油利権問題にからむCIA工作員の暗躍なのでほとんど内容が掴めません。重厚な緊迫感は続くものの話がちんぷんかんぷんで全く面白く感じませんでした。ただし、この映画を観て理解できることは合衆国が親米寄りでない人物に対して、徹底した報復をしていることです。憎悪の連鎖が続く限り、テロが無くなることはありえないのに、この映画を観て米国人は何も学ばないのでしょうか。
ところで、ジョージ=クルーニーが全編を通して間違いなく主役だと思うのですが、何故かアカデミー賞で助演男優賞です。これもわかりませんでした。

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2007.12.21

au Music Portは優れもの

ケータイをW54T by TOSHIBAにしてから、音楽管理ソフト「au Music Port Ver.3.2」を使っています。主にCDをリッピングしてPCからケータイにデータ転送しています。SDオーディオ対応音楽ソフト「MOOCS PLAYER」が不安定で楽曲データが壊れるトラブルが発生したので、「au Music Port」しか使っていません。「iTunes」と比べても操作性はそれほど劣ることはなく、なかなか使いやすいソフトです。音も良く、「MOOCS PLAYER」と肩を並べます。音楽だけでなく、アドレス帳や写真もPCに取り込んでくれます。総合ソフトとして考えれば「iTunes」よりも上でしょう。ケータイとPCを繋ぐツールとして非常に重宝しています。御陰でこれまでのようにケータイ用の管理ソフトを購入する必要がなくなりました。

音楽管理ソフトは「iTunes」→「MOOCS PLAYER」→「au Music Port」の順で使ってきました。音楽プレーヤーはiPod nano→ケータイに移行しています。音質が良くて、使い勝手も満足できる環境になってきました。iPod nanoを購入してからわずか2年ですが、やっとケータイが追いついてきています。

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2007.12.20

映画『パプリカ』(お薦め度★★★)

監督・脚本、今敏。脚本、水上清資。原作、筒井康隆。アニメーション制作、マッドハウス。2006年日本。サイコ・サスペンス・アニメ映画。声の出演、林原めぐみ(パプリカ/千葉敦子・サイコセラピスト)、古谷徹(時田浩作・千葉の同僚)、江守徹(乾精次郎・理事長)、堀勝之祐(島寅太郎・所長)、大塚明夫(粉川利美・刑事)、山寺宏一(小山内守雄・所員)。

今敏監督作品としては一番の出来です。
過去3作品『PERFECT BLUE』(1998)『千年女優』(2001)『東京ゴットファーザーズ』(2003)はどれも★★でした。映像はシャープで高品質でありながら、脚本がつまらなく楽しめませんでした。本作は映像と脚本ともに高く評価できます。もう一度観たくなりました。
精神医療研究所で開発された夢を共有できるサイコセラピー機器"DCミニ"が悪用され、夢に精神を犯され人格破壊されてしまう事件が発生する。この「夢テロリスト」の正体を解明するためにパプリカが戦いに臨むという物語です。夢の中のイメージが現実世界に実体化するおぞましい映像は強烈なインパクトを残します。アニメでしか表現できない領域でかなりグロですが、不快にならないようにバランスを保っています。
「攻殻機動隊」シリーズを彷彿させ、非常に親和性の高い作品とも言えます。

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2007.12.19

プラレール N700系新幹線ベーシックセット

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昨年はミニカーを動かすおもちゃのプレゼントでしたが、今年は定番の電車にしました。タカラトミーの「プラレール N700系新幹線ベーシックセット」です。サンリオのSHINKANSEN(しんかんせん)が大好きなのでプラレールの新幹線は非常に喜んでくれています。本当に男の子は電車と車が大好きなだなと感じます。

価格をHPで確認したところ3129円なのですが、amazonで37%引きの1971円で販売していたので躊躇せずに購入しました。「トミカワールド 高速道路にぎやかドライブ」では近くのイオンのほうが安かったのですが、店頭を確認したところ2480円だったので今年は雪辱を果たしました。

起動する車両に単3電池1本を入れなくてはいけません。本体に付属していないので別途用意が必要です。電池は本体に斜めにセットしなければならないのですが、強く押し込まないと車輪が動きません。最初はうまくセットできずに初期不良かと思いましたが、しっかりと装填できたら問題なく動きました。電源ONとスピードアップするHIの2段切替になっていて、HIにするとかなり速く動きます。思った以上に速いのですが脱線することなく安定して走ってくれます。レールには駅で止まる仕掛けや、軌道を変えるポイントなど思った以上に良く出来ています。子供の頃にジオラマを夢見ましたが、このプラレールは夢の入り口まで誘ってくれます。ゲームが全盛の時代ですが、実際に触れて楽しめる玩具は幼い子供にとっては人生を左右するくらいに重要なアイテムなのかもしれません。

クリスマスプレゼントに今なら間に合うかもしれません。まだ決まっていない方は検討されてはいかがでしょうか。

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2007.12.18

映画『フルスピード』(お薦め度★★★)

監督、ラーズ=モンタグ。2005年ドイツ。アクション・サスペンス映画。出演、ジャン=ソスニオック(ベン)、ヴァレリー=ニーハウス(クリスティナ)、ハラルド=クラスニッツァー(社長)、サーシャ=ゲーペル。

誘拐のアウトソーシングというアイデアが優れていて楽しめました。
犯人が直接手を下さずに自動車という装置で、遠隔操作による犯罪を成立させるプロットが良く出来ていています。伝統ある自動車の国ドイツらしい作品だと感じました。冷静に考えれば脱出方法があるのではと考えさせるものの、実際に当事者となったときに選択肢がほとんどないということが進行とともにわかってくるスリリングさは知的な興奮をもたらします。かなり面白い展開が続くのですが、クライマックスを迎えるあたりから犯人側の間抜けさがコメディのようになりラストは若干おちゃらけてしまいました。全体的には詰めの甘さがあるものの、娯楽作品としては及第点をあげられます。

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2007.12.17

映画『善き人のためのソナタ』(お薦め度★★★)

監督・脚本、フロリアン=ヘンケル=フォン=ドナースマルク。2006年ドイツ。ヒューマンドラマ映画。出演、ウルリッヒ=ミューエ(ヴィースラー大尉)、マルティナ=ゲデック(クリスタ=マリア=ジーラント・舞台女優)、セバスチャン=コッホ(ゲオルク=ドライマン・劇作家)、ウルリッヒ=トゥクール(グルビッツ部長)、トマス=ティーメ(ヘムプフ大臣)。2006年・第79回アカデミー賞外国語映画賞受賞。

良い映画だと思いますが、主人公の行動に疑問が残りました。
1984年、旧東ドイツの悪名高き国家保安省シュタージの一員である主人公のヴィースラー大尉が、反体制的な思想を抱いていないかどうか劇作家を盗聴によって監視する物語です。何故主人公のヴィースラー大尉が任務を放棄するのかがわかりません。この作品で一番重要な彼の行動における背景がつかめませんでした。世界各国で数々の映画賞を受賞して絶賛を浴びたのは、この背景が理解できるということなのです。舞台女優に恋した?劇作家を理解した?ピアノ演奏のソナタを聴いたから?...。う~ん、わかりません。残念です。

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2007.12.16

TOYOTA プレゼンツ FIFAクラブワールドカップ ジャパン 2007  決勝 ボカ・ジュニアーズ対ACミラン

2-4でACミランが優勝。
17年ぶり世界一(1989、1990年にトヨタカップ2連覇)。ボカ・ジュニアーズに対して2003年の雪辱を果たした。

会場、横浜国際総合競技場。
主審、マルコ=ロドリゲス(メキシコ)

ボカ・ジュニアーズ(アルゼンチン/南米代表)、ミゲル=ルッソ監督。
ACミラン(イタリア/欧州代表)、カルロ=アンチェロッティ監督。

前半、試合開始から目が離せない展開。ともかく両チームともに攻めと守りが早く、しかも正確。わずかなミスで攻守が入れ替わる。21分、カカがペナルティエリアに持ち込み、左足でシュート、DFに当たって返ってきたボールを再びシュートしたところ、右から追走していたインザーギに絶妙のパスとなり、先制ゴール。すかさずボカが反撃。22分にCKをショートコーナー、ロドリゲスがクロスを上げ、パラシオがヘッドで同点ゴール。

後半5分、ピルロがFKでゴール前にクロスを入れ、アンブロジーニがシュートしそこなって軸足に当たったボールが後ろにこぼれてネスタがシュートして2点目、1-2。16分にはマルディーニが倒れていたがカカが1人で持ち込んで左足でシュート、GKの足の下を抜けて3点目、1-3。ミランは19分にガットゥーゾをエメルソンに交代。ボカは21分にゴンザレスをレデスマ、22分にカルドソをグラシアンに交代。26分には右サイドのセードルフからカカへパス、カカが中央にクロス、インザーギがシュートをして4点目、1-4。30分にはインザーギをカフーに交代。31分にカラーゼがファウルでレッドカード、一発退場になりミランは10人になる。ボカがミランのゴール前でボールをつないでプレッシャーを掛け続ける。40分にボカのCKで強烈なシュートでGKジダがセーブしてこぼれたボールをレデスマがシュート、アンブロジーニの身体にあたってオウンゴールとなり、ボカが1点返して2-4。ミランは41分にセードルフをブロッキに交代。42分にボカのレデスマがペナルティエリア前でカカに対してファウルして、一発レッドカード。ボカも10人になる。残りの時間で押せ押せだったボカの圧力が急ダウン。試合終了。

過去の世界一決定戦の中でも、最も素晴らしい試合となった。これだけハイレベルな試合はそんなにお目にかかれない。意外と一方的な試合になることが多いが、クラブワールドカップに模様替えされトーナメント制になったことで本気度が向上し、かつて無いエキサイティングな決勝戦になったのだろう。後半26分に1-4と3点差になったが、ボカはあわてることなく集中して徐々にミランを追い詰める姿勢は見事だった。いままでに3回も世界一になった揺るぎの無い実力の表れだろう。
1994年からACミランファンになった者として、今回初めて味わう世界一は本当に嬉しい。

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韓国ドラマ「エア・シティ」[全16話](お薦め度★★)

2007年MBC(韓国文化放送)ドラマ。韓国で今年5月に放映。
演出、イム=テウ。脚本、イ=ソニ、イ=ソユン。総企画、コ=ソンマン。制作、イム=ファミン、ミン=ボミ、イ=サンベク。プロデューサー、イム=ヒョンテ、ファン=ジウ。企画、チェ=ウォンソク。
出演、チェ=ジウ(ハン=ドギョン・仁川国際空港運営本部の室長)、イ=ジョンジェ(キム=ジソン・国家情報院特殊任務要員)、イ=ジヌク(カン=ハジュン・空港運営本部状況管理チームのチーフ)、ムン=ジョンヒ(ソ=ミョンウ・空港病院医師)、チャン=ヨン(イ=ジェム・国家情報院仁川空港支局局長)、クォン=ヘヒョ(ミン=ビョンガン・空港運営本部本部長)、イ=ダヒ(ハン=イギョン・ドギョンの妹でパイロット)、コン=ジュサン(オム・空港運営本部カート担当班長)、パク=ヒョジュ(イム=イェウォン・国家情報院の要員)、パク=タミ(チャン=ナニョン・空港運営本部顧客支援チームのチーフ)。

エピソード
#1「旅の始まり」2007/10/26
#2「不法入国者」〃
#3「国境を守れ」2007/11/2
#4「操縦士到着」〃
#5「偽造パスポート」2007/11/9
#6「滑走路の鳥」〃
#7「友の裏切り」2007/11/16
#8「届かぬ思い」〃
#9「忘れない夜」2007/11/23
#10「犯人を追え」〃
#11「隠した紙幣」2007/11/30
#12「荷をほどけ」〃
#13「空港診療室」2007/12/7
#14「取引の代償」〃
#15「仕事VS恋愛」2007/12/14
#16「旅の思い出」〃

ソウル・仁川(インチョン)国際空港を舞台にした本格的な硬派ヒューマンドラマと期待したのですが、登場人物を描ききれておらず中途半端な作品に終わっています。韓国での視聴率はスタート時が12.7%で最終回は9.4%で終わったのは頷けます。空港内で様々な事件が発生して解決が図られて行くのですが、緊迫感はあるもののドラマ性が弱く、メリハリが無く平板なストーリー展開ばかりが続きました。明らかに脚本の力不足です。さすがに最終回のクライマックスでは泣かされるものの各回での爽快感はほとんどありませんでした。空港という大舞台にもかかわらず空港関係者が最後のほうでは家族やお友達のような関係になってしまい、職場という緊張感は全く無くなってしまいました。まるでファミリードラマのようでした。

チェ=ジウが恋愛ドラマではない作品にチャレンジして話題を呼んだようですが、それほどイメチェンが図れたわけではないでしょう。恋愛よりもキャリアを選ぶ演技を要求されただけで彼女のイメージに新境地を感じさせるものはありませんでした。イ=ジョンジェにとってはカッコイイ役柄だったと思います。本作のキャラクタはそれなりに満足できるものでした。しかし、あまり強くないという設定は引きました。強くてカッコイイのだろうとばかり考えていたのですが、それほど強くなく過去の恋愛を引きずるヒーローらしくないところがこのドラマ盛り下げました。どうしても韓国ドラマは仕事よりも恋愛を優先させるお約束があるようです。


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2007.12.15

サンストリート亀戸

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映画を観た後、JR亀戸駅から「サンストリート亀戸」に行きました。開業は1997/11/7で既に10周年です。低層オープンモールで縁日のような活気があります。この日は国立市・国分寺市・調布市・日の出町・三宅村・大島町・八丈島・新島村・神津島村・小笠原村の観光物産展が1階マーケット広場で行われていました。
ステージではCLOWN・HIRO(クラウン・ヒロ)の大道芸が演じられていて観ることができました。いわゆるピエロ姿でパントマイムやジャグリング、風船マジックをコメディたっぷりに披露してくれました。幼児から大人まで幅広い年齢層が楽しめる一級のパフォーマンス・ショーです。本当に楽しくてお腹を抱えて笑い転げました。子供たちもずっとハイテンションではしゃいでいました。次のステージも観たいというのを帰宅が遅くなるので何とかなだめて諦めさせました。相当の実力者だと思います。またどこかで観たい真の芸人でした。
モール内をミニエキスプレス『サンドリーム号』が走っていたので子供たちを乗せました。乗車料金は1人250円で約10分間周遊して戻ってきます。

一度行ってみたい場所でした。意外と広くないスペースですがとても馴染みやすい所でした。「サンストリート亀戸」のキャッチフレーズは"次世代型商店街"だそうです。非常にユニークな商業施設だと思います。

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映画『えいがでとーじょー!たまごっち ドキドキ!うちゅーのまいごっち!?』(お薦め度★★)

監督、志村錠児。2007年日本。アニメ映画。声の出演、下屋則子(たんぽぽ)、釘宮理恵(まめっち)、儀武ゆう子(ちゃまめっち)、柚木涼香(めめっち)、矢口アサミ(くちばっち)。

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今やゲーム機は下火になりつつある"たまごっち"の映画を観に行きました。
子供が3ヶ月前から騒いでいたので公開初日で観賞しました。予告を観ていたので当然大人の観賞に堪えられる作品で無いことはわかっていました。2時間近くの上映時間に耐えられないだろうと思い、普段は劇場でビールを口にしないですが、塩とキャラメルのハーフ&ハーフのポップコーンをつまみに一杯だけ飲みました。案の定子供だけをターゲットにした「ゆる~い」内容です。ひょんなことからたんぽぽという女の子が"たまごっち星"に転送されてしまうという設定の冒険ファンタジーです。デザインキャラクターは『劇場版どうぶつの森』と全く一緒です。同じ監督なので仕方がありませんが、中味もトーンもかなり似ています。ほのぼのとした物語がまったりと進みます。あまりの刺激の無さにビールの酔いで全体の1/3ほど寝てしまいました。息子に注意されて起こされました>スマン。『劇場版どうぶつの森』よりもプロットがしっかりしていて本作のほうがマシです。また、太陽でも彗星、ブラックホールでさえもたまごっち化する想像を超えたキャラクターは異次元のゆるさで、ストーリー展開がどうのこうのと言うだけの評価に力が入りません。本当にのどかな映画鑑賞になりました。子供たちが非常に喜んでいたので良しとします。
なお、映画終了後にニンテンドーDSソフトと連動する仕掛けが紹介されています。映画で本家の商品であるゲームにこ入れをしています。映画だけでなくゲームも成功させようとする一石二鳥の商売っ気満々でした。

写真のプレゼント商品は、クリアファイルとストラップ型クリーナーです。初日ということで東宝の宣伝の方がアンケートの景品としてクリアファイルを配っていました。ストラップ型クリーナーは映画館で見た人に全国で先着60万人に配られる映画に登場する"きずなのカギ"のクリーナーです。早速ケータイのストラップに採用しました。
[映画館:TOHOシネマズ 錦糸町]

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2007.12.14

映画『雲のむこう、約束の場所』(お薦め度★)

監督・脚本・原作、新海誠。2004年日本。アニメ映画。声の出演、吉岡秀隆(ヒロキ)、萩原聖人(タクヤ)、南里侑香(サユリ)、石塚運昇(岡部)、井上和彦(富澤)、水野理紗(マキ)。新海誠の初長編映像作品。

ほしのこえ』の設定を変えただけでほとんど同じです。
登場人物が増えて、描かれる世界の状況を説明しなければならないのですが、脚本の対応がほとんどできていません。「平行世界」と「巨大な謎の塔」をキーワードに物語が構成されていますが、説明不足のうえどうして問題解決が図れるのか納得ができませんでした。
前作でも指摘したようにキャラクターデザインが弱いため、主人公であるヒロキとタクヤの区別が絵ではつきにくく、さらに声優となる男優同士の声が近いため非常にわかりずらいものになりました。
独特な詩的なトーンは長編においても健在ではあるものの、これだけしか作家性を感じさせなかったのは期待外れでした。

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2007.12.13

TOYOTA プレゼンツ FIFAクラブワールドカップ ジャパン 2007  準決勝 浦和レッズ対ACミラン

1-0、ACミランの勝利。

ミランは12/16の決勝で南米代表のボカ・ジュニアーズと世界一を争う。

会場、横浜国際総合競技場。
主審、ホルヘ=ラリオンダ(ウルグアイ)。

浦和レッズ(アジア代表/日本)、ホルガー=オジェック監督。
ACミラン(欧州代表/イタリア)、カルロ=アンチェロッティ監督。

前半、両チームはお互いのスタイルが噛み合わない。20分から15分間はミランの一方的な攻撃となり、浦和レッズ側でボールをキープされ続ける。しかし、浦和レッズの分厚い守りで決定的なシュートはさせない。

後半、ミランは積極的に攻めるが浦和レッズの守備を崩すことはできない。ミランは17分にジラルディーノを下げ、インザーギを投入。23分にFKをすばやくリスタートさせ、カカにパス。左サイドのスぺースにカカは抜け出し、ドリブルでゴールライン際まで切り込んで、ゴール前ペナルティエリアにクロスを入れ、せードルフが左足で直接あわせてシュートしてゴール。1点先取。28分に浦和の田中マルクス闘莉王が足を痛めてピッチの外へ出る。30分に山田暢久と交代。ミランは34分にヤンクロフスキーをマルディーニに交代。浦和は35分に相馬崇人を平川忠亮に交代。ミランはロスタイムに入った46分にセードルフをブロッキに交代。

公式戦で初めてJリーグとセリエAのチームが対戦した。浦和がどれくらいの試合が出来るか期待したが、スピードとテクニックでは段違いの差がある。無駄なパスミスが多く、攻撃態勢を作ることができない。得点では1点差だが、実力では大きな開きがあった。敗れた浦和は、決勝戦と同日の3位決定戦でエトワール・サヘル(アフリカ代表/チュニジア)と対戦する。

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2007.12.12

千葉ロッテの2007年ストーブリーグは悲しい

今日、"ジョニー"黒木知宏投手(33)が現役引退を表明しました。1994年ドラフト2位で千葉ロッテに入団し、プロ通算13年で199試合に登板、76勝68敗1S、防御率3.43の成績を残しました。10/2の戦力外通告に対して現役続行を希望していたのですが、他球団からオファーがありませんでした。今シーズンは登板する姿を見ることができなかったので、来シーズンは他球団になっても応援したいと思っていました。残念です。

また、千葉ロッテの投手力を象徴したリリーフ陣のYFKは誰もいなくなりました。

FA宣言をしていた薮田安彦投手(34)は、11/29に大リーグ カンザスシティー・ロイヤルズ入団決定。
戦力外通告を受けた藤田宗一投手(35)は、11/7に読売巨人軍入団決定。
FA宣言をしていた小林雅英投手(33)は、11/21に大リーグ クリーブランド・インディアンス入団決定。

2008年シーズンの千葉ロッテは大丈夫でしょうか。心配です。

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2007.12.11

映画『ロボッツ』(お薦め度★★★)

監督、クリス=ウェッジ。共同監督、カルロス=サルダーニャ。ブルー・スカイ・スタジオ作品。2005年米。CGアニメ映画。声の出演、ユアン=マクレガー(ロドニー=コッパーボトム)、ハル=ベリー(キャピィー)、ロビン=ウィリアムズ(フェンダー)、メル=ブルックス(ビッグウェルド博士)、アマンダ=バインズ(パイパー・フェンダーの妹)、グレッグ=キニア(ラチェット・ワンマン経営者)、ジム=ブロートベント(マダム=ガスケット・ラチェットの母親)、ジェニファー=クーリッジ(ファンおばさん)、ドリュー=ケリー(クランク)。

ともかくCGが凄い。
1カットの中に詰め込まれた情報量が膨大です。ひとつひとつのロボットのキャラクターデザインの作り込みは半端ではありません。このこだわりは凄まじいものがあります。よくここまで質の高いアイデアをどっさりと詰め込んだものです。脱帽です。圧倒されました。アメリカにおけるCGアニメのレベルはとてつもない領域に達しています。
しかし、映像は素晴らしいの一言なのですが、残念ながら脚本がイマイチでした。主人公のロボット・ロドニーの発明家を志す成長物語なのですが、単なる格闘での勝ち負けにしてしまったのがあまりに勿体無いと感じます。子供向けにわかりやすさを選択したのでしょうが、ビッグウェルド博士の心変わりに全く説得力を欠いてしまい以降はドタバタ劇となってしまいました。クライマックスを発明におけるサクセスストーリーにすれば子供も大人も納得できる普遍的な作品になったと思います。

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2007.12.10

映画『着信アリ2』(お薦め度★★)

監督、塚本連平。企画・原作、秋元康。2005年日本。ホラー映画。出演、ミムラ(奥寺杏子)、吉沢悠(桜井尚人)、瀬戸朝香(野添孝子)、ピーター=ホー(チェン=ユーティン)、小泉奈々(リー=リィ)、石橋蓮司(本宮刑事)。


『リング』を真似したうえに、『シックス・センス』の要素も加えています。秋元康は本作をパロディとして企画したのでしょうか。

ただし、『着信アリ』よりもホラーらしくなりました。前作のラストが謎だったのが続編で解明されます。理解しにくい解釈でパート2に続く重要な意味をもたせているわけでもないため、あらためてシリーズとしての薄さを感じさせました。
脚本は改善されています。パート1よりも人物設定が明確で、ストーリー展開に無理がありません。登場人物の中では瀬戸朝香がシャープな存在感を示していました。舞台を日本から台湾に展開させて一旦解明されたと思った原因をより複雑化させています。さらに"死の予告"と被害者が同一だったパターンを変更して悪霊の傍若無人さをエスカレートさせています。パート1と繋がらず意味不明さが増すものの恐怖的な要素を増やすことに成功していました。

第3弾『着信アリFinal』があります。作品のレベルからするとパート2でシリーズを終えたいところですが、作品としての面白さよりもどこまでパロディを極めようとしているのかに興味が出てきました。機会があれば是非観たいと思います。

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2007.12.09

映画『着信アリ』(お薦め度★★)

監督、三池崇史。企画・原作、秋元康。2004年日本。ホラー映画。出演、柴咲コウ(中村由美)、堤真一(山下弘)、吹石一恵(小西なつみ)、石橋蓮司(本宮刑事)、永田杏奈(岡崎陽子)、井田篤(河合ケンジ)、松重豊(藤枝一郎)、筒井真理子(水沼マリエ)。

シリーズ化されたのにたいして怖くありません。
単なる「リング」のパロディでビデオがケータイに置き換わっただけです。オリジナリティがありません。 唯一の救いが主演の柴咲コウが好演していることでしょう。彼女の存在感と演技力が安っぽい作品にしなかったといえます。ただし、彼女を含めて登場人物の設定がズレていて、実際には有り得ない奇妙な行動や発言が散見されました。柴咲コウの演じる主人公のトラウマが意味ありげに登場するものの最終的に全く不可解でした。また、最初の犠牲者の兄として登場する堤真一の行動は意味不明です。何を目的として行動しているのか非常に曖昧なキャラクターでした。
ストーリー展開がテンポ良く進んだのでもどかしさは感じませんでしたが、ホラーとしてはレベルの低い作品です。ラストが謎のように終わったのがホラーらしいと言えなくもありません。

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2007.12.08

Solja(ソルジャ)『Spirits』(CD+DVD)

前々回の熊本出張ときANA機内サービスのオーディオ番組で初めてソルジャの「ここにいるよ feta.青山テルマ」を聞きました。女性の軽快な歌声に男性の低音ボイスがテンポ良く絡むヒップホップのラブソングです。"ここにいるよ"という歌詞に心をつかまれました。誰にとっても必ず戻れる場所があって、待っている人がいるというのは本当に励まされます。変わりたくなくても変わらされてしまう時代において、"ここにいるよ"というのは最後の心の砦であり、拠りどころに感じます。このブログも書き続けているのも加速的となった世の中で俺は"ここにいるよ"と発信続けたいという使命感にも似た強い思いがあるからです。ソルジャは全く知らない歌手でしたが、この曲に共感してCDを購入しました。一曲だけのお気に入りで購入するのは久しぶりです。
『Spirits』(2007/11/7発売)はソルジャのファーストアルバムです。今年2月にメジャーデビューした24歳のソロヒップホップアーティストで「ここにいるよ feta.青山テルマ」がサードシングルでチャート上位にどどまってロングセラーとなったようです。ヒップホップは馴染みが無いので、彼独特のリズム感に戸惑いましたが、慣れるといいですね。1曲目の「DOGG POUND」はドスの効いたリズム感溢れる迫力あり一度聞だけで忘れられなくなります。7曲目はタンゴにラップをのせるという独創的なものです。様々なサウンドを聞くことができます。これほどヒップホップの間口が広いとは予想外でした。
作品には日本の大御所が参加しています。細野晴臣、高橋幸宏などが楽曲提供しています。おまけのDVDの「DOGG POUND」には細野晴臣と高橋幸宏、かまやつひろしが登場します。3本ともに質の高いPVです。


【CD】(丸付き数字はお気に入り)
1.DOGG POUND
②ここにいるよ feta.青山テルマ
3.ID
4.A SONG for You
5.First Contact
6.CASSIS
7.LIBERTANGO(Pierrot)
8.rain
9.Lotus
10.Sotsugyo

【DVD】
1.DOGG POUND
2.rain
3.ここにいるよ feta.青山テルマ

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2007.12.05

熊本出張7回目

熊本出張7回目
羽田空港で「ANA新聞」を見つけました。キャンペーンと新搭乗スタイルの説明がコンテンツです。チラシを新聞サイズに拡大したもので、読み物や記事はありません。面白いかもと期待しましたが、手に取る価値は無いですね。

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2007.12.04

映画『カオス』(お薦め度★★)

監督・脚本、トニー=ジグリオ。2005年カナダ・イギリス・アメリカ。犯罪サスペンス映画。出演、ジェイソン=ステイサム(クエンティン=コナーズ)、ウェズリー=スナイプス(ローレンツ)、ライアン=フィリップ(シェーン=デッカー)、ジャスティン=ワデル(テディー=ギャロウェー)。【カオス理論】カオス理論とは、決定的な運動法則があっても初期データには必ず誤差があり、そのわずかな誤差は運動の中で増幅され非常に複雑で不規則かつ不安定な振る舞いを起こす。その結果、将来における状態が予測不可能になると言うもの(公式HPより)。

懲り過ぎていて結果面白くなくなった作品です。
種明かしがされるまでは、それなりの内容です。二転三転するノンストップ・ストーリーはわけがわからず、先が読めません。すべての謎が解き明かされたときにあまりに現実的ではなくてシラケてしまいました。竜頭蛇尾という落差はないものの、それまでのサスペンスが空しく感じられました。お気に入りのジェイソン=ステイサムと存在感のあるウェズリー=スナイプスが共演したにもかかわらず、重みの無い映画になってしまいました。ライアン=フィリップがいい演技をして2人に堂々と渡り合っていたのに残念です。非常に勿体無い一本でした。

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2007.12.03

野球 北京五輪アジア地区最終予選 台湾対日本

台中インターコンチネンタル球場。

2-10で日本が勝って3戦全勝。星野ジャパン北京五輪出場決定!!

昨日の韓国戦とは違って台湾戦は1回表に1点先取して投手戦になったため、先発のダルビッシュ有投手(日ハム)がどこまで抑え続けるかに期待がかかった。しかし、彼でさえいいピッチングをしていたにもかかわらず、6回裏に台湾の4番打者チェン=ジンフェンにツーランを浴びて2-1と逆転されてしまった。
逆転されたとはいえ1点差。残り3回で必ず追いつくと思っていたら続く7回表にチャンスが訪れた。2、1塁で8番打者里崎(千葉ロッテ)が送りバントしこれを投手が3塁に走塁しフィルダースチョイス、代走の宮本(ヤクルト)が好走塁でサードの足をブロックしてゲッツー崩しが成功してノーアウト満塁。続く9番サブロー(千葉ロッテ)がカウント、ワンツーから奇襲のスクイズを成功させて同点2-2。1番に戻り西岡(千葉ロッテ)がタイムリーで再逆転2-3とし、続くバッターもタイムリーを重ねて一挙に6点を追加し2-7とした。9回表にも日本の4番新井のツーランなどでさらに3点を加え2-10。守っては7回裏までダルビッシュ、8回裏は藤川球児投手(阪神)、9回裏は国際試合22試合負け無しの上原浩治投手(巨人)が昨日同様に3人で締めくくった。

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2007.12.02

野球 北京五輪アジア地区最終予選 韓国対日本

台中インターコンチネンタル球場。

3-4で日本が勝利。

これが国際試合なのか。日本最高峰の投手リレーにもかかわらず、1点差の辛勝。これほど苦しい試合は滅多にお目にかかれない。

先発は成瀬善久投手、千葉ロッテのエースでさえも1回裏にいきなりホームランを浴びる。2回表にサブロー(千葉ロッテ)が同点タイムリー、森野将彦(中日ドラゴンズ)の当りがエラーで勝ち越し、1-3。しかし、4回裏に成瀬投手は再び1点を取られた。ツーアウトとなったところで、川上憲伸投手(中日ドラゴンズ)が登場して抑える。彼でさえヒヤヒヤの状態で5回を何とか抑えきったが、6回裏ツーアウトとなったところで、岩瀬仁紀投手(中日ドラゴンズ)が早くも継投。ファーボールで満塁となりピンチを広げるが何とか抑えきった。8回表に稲葉篤紀(日ハム)のタイムリーで2-4と2点をリード。8回裏には岩瀬投手でさえも1点返され3-4。そして9回裏は上原浩治投手(巨人)が3者凡退として1点差を逃げ切った。

星野仙一監督が試合後のインタビューで上気した面持ちで答えていた。予想以上の激戦を物語っていた。

【付記】
男子バレーボールのワールドカップは最終戦で日本対ブラジルがフジテレビで放映されていた。1-3で敗れている。バレーボールが気になったが野球観戦を選択した。本日の試合終了は23時過ぎ。

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2007.12.01

FIVBワールドカップバレーボール2007男子 第10戦 日本対ブルガリア

東京体育館。
1-3で日本がブルガリア(ワールドランキング7位)に逆転負け。3勝7敗。12ヵ国中9位。

第1セット 25-22
第2セット 20-25
第3セット 20-25
第4セット 20-25

スタメン
松本慶彦、越川優、山本隆弘
宇佐美大輔、石島雄介、山村宏太
リベロ・津曲勝利

昨日、ロシアをストレートで破ったブルガリアの立ち上がりを第1セットは山本がエースのカジースキのスパイクを連続で2本も止めた。最高到達点370cmという高さを誇るカジースキの出鼻を挫いたため、終始日本がリードして第一セットをものにした。
もしかすると期待させるだけの試合展開をみせてくれたが、第2セットからはブルガリアは調子が戻らないまでも昨年の世界選手権銅メダルの実力を発揮して日本につきいる隙を与えなかった。

第1セットの展開からそれほど実力が離れている訳ではないことを感じさせた試合だった。ブロックが後数本決めるだけなのだ。その僅かな差が大きいのだろうが、頑張って欲しい。

男子バレーは実力が無いから21時放映開始という遅い時間で、長引いたため第4セットでは途中の試合経過をカットされた。放送終了は23時半で辛い。フジテレビは頑張って盛り上げているようで、冷静に視聴率に準じるという姿勢にがっかりさせられる。21時からということは日本の活躍が期待できない証だろう。

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TVアニメ「電脳コイル」[全26話](お薦め度★★★★★)

2007年NHK教育テレビアニメ。
原作・脚本・監督、磯光雄。アニメーションキャラクター、本田雄。作画チーフ、井上俊之、本田雄。作画監督、本田雄、根津匡覧、押山清高、秦綾子、井上鋭、井上俊之。絵コンテ・演出、村田和也、横山彰利、笹木信作、平松禎史、安川勝、野村和也。美術監督、合六弘(小倉工房)。色彩設計、中内照美。撮影監督、大庭直之。CGワークス、荒木宏文。音楽、斉藤恒芳。アニメーション制作、マッドハウス、製作電脳コイル製作委員会、徳間書店、バンダイビジュアル、NHKエンタープライズ。声の出演、折笠富美子(ヤサコ)、桑島法子(イサコ)、矢島晶子(京子)、朴璐美(ハラケン)、小島幸子(フミエ)、斉藤梨絵(ダイチ)、鈴木れい子(メガばあ)、野田順子(オバちゃん)、小林由美子(アキラ)、梅田貴公美(デンパ)、山口眞弓(ガチャギリ)、沼田祐介(ナメッチ)、(デンスケ)、(オヤジ)。

#1「メガネの子供たち」2007/5/12
#2「コイル電脳探偵局」2007/5/19
#3「優子と勇子」2007/5/26
#4「大黒市黒客クラブ」2007/6/2
#5「メタバグ争奪バスツアー」2007/6/9
#6「赤いオートマトン」2007/6/16
#7「出動!!コイル探偵局」2007/6/23
#8「夏祭り、そして果たし合い」2007/6/30
#9「あっちのミチコさん」2007/7/7
#10「カンナの日記」2007/7/14
#11「沈没!大黒市」2007/7/21
#12「ダイチ、発毛ス」2007/7/28
#13「最後の首長竜」2007/8/4
#14「いきものの記録」2007/9/1
#15「駅向こうの少年」2007/9/8
#16「イサコの病室」2007/9/15
#17「最後の夏休み」2007/9/22
#18「異界への扉」2007/9/29
#19「黒い訪問者」2007/10/6
#20「カンナとヤサコ」2007/10/13
#21「黒いオートマトン」2007/10/20
#22「最後のコイル」2007/10/27
#23「かなえられた願い」2007/11/10
#24「メガネを捨てる子供たち」2007/11/17
#25「金沢市はざま交差点」2007/11/24
#26「ヤサコとイサコ」2007/12/1

宮崎駿を超えました。
磯光雄は天才です。
日本アニメの歴史に金字塔を打ち立てた『風の谷のナウシカ』を観たとき以来の衝撃を覚えました。「電脳コイル」は中学生以下の少年少女向けをターゲットにしていますが、近未来の電脳空間を題材に心の闇と希望をSFタッチでスリリングにしかも深遠に描ききった大傑作です。まさかこれほど高度に作品性を持ったアニメだとは思ってもいませんでした。クライマックスとなった第26話はまさに息もつかない怒涛の展開でした。こうまでも完璧な物語の展開をみせられたのは驚き以外の何ものもありません。とても非凡な構成力です。本作に狂喜した子供たちと一緒に観賞してきました。子供たちの視線があるものの流れる涙を拭うことを止めました。そんなことが気にならないほど深く感動しました。都市伝説という一歩間違うと子供だましになってしまうものをモチーフにしていながら非常に広がりを感じさせる物語は、ショックを受けた「新世紀エヴァンゲリオン」以上の奥行きがありました。「攻殻機動隊」以上に電脳空間における精神の扱いのタクミさを感じました。ジョブナイル向けという非常に制約のある場で小学6年生を主人公としていながら重層的な世界感を設定できる才能は、奇跡に近いかもしれません。最終回によって全ての謎が解明しますが、小手先の辻褄合わせは全く無くその明確で爽快な結末は圧倒されまくりです。少年少女向けという枠を全く裏切らない作品の完成度は見事でした。

来週12/8から再放送がされます。見逃した方は是非ご覧になってください。アニメの世界に更なる一歩が刻まれた素晴らしい作品です。


【関連記事】
2007/ 5/14 アニメ「電脳コイル」放送開始!!

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