映画『アントブリー<日本語吹替版>』(お薦め度★★★)
監督・脚本、ジョン=A=デイヴィス。原題『THE ANT BULLY(アリいじめ)』。2006年米。アニメ映画。声の出演、千葉翔也(ルーカス=ニックル・10歳の男の子)、江原正士(ゾック・魔法使いアリ)、田中敦子(ホーバ・ルーカスのお世話係)、鈴木圭由(クリーラ・食料調達係のアリ)、山野井仁(フーガックス・偵察アリ)、弥永和子(女王アリ)、(スタン=ビールズ・害虫駆除業者)。トム=ハンクスがプロデュースに名を連ねたCGアニメ。
蟻の世界版"スター・ウォーズ"です。
主人公となる人間の少年の名前がルーカスなので、間違いなく"スター・ウォーズ"をオマージュして作られています。人間が蟻の大きさになって、蟻と仲間になって大活躍する冒険ファンタジー作品で、環境問題やいじめ問題を意識した大人も子供も楽しめる良質なアニメです。脚本に力が入っており、物語の中にアイデアが詰まっていて断然面白いと感じました。クライマックスでは"スター・ウォーズ"らしくスピード感溢れる戦闘シーンが非常に楽しめました。
それにしてもアメリカ人は蟻の話が好みなのでしょうか。『アンツ』(1998)や『バグズ・ライフ』(1998)に続く、蟻を扱った3DのCGアニメ映画です。全米公開版での声優はジュリア=ロバーツ、ニコラス=ケイジ、メリル=ストリープなどハリウッドスターを起用しています。これだけの豪華共演にもかかわらず、ほとんど日本では知られること無く終わったようです。
理由は何故か。キャラクターデザインが『アンツ』以下でほとんど蟻に見えず、日本人には馴染めないものだったからでしょう。また、邦題もダメですね。アントブリーでは誰も何も連想できない。日本語吹替版しか日本で上映しなかったは、配給元のワーナーは最初からヒットの見込みが無いと踏んでいたのかもしれません。WOWOWで観れたから助かったものの、本当に勿体無い作品になりました。
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