映画『パッチギ! LOVE&PEACE』(お薦め度★★★)
監督、井筒和幸。2007年日本。家族ドラマ映画。出演、井坂俊哉(アンソン・兄)、中村ゆり(キョンジャ・妹)、藤井隆(佐藤正之)、西島秀俊(野村健作)、キムラ緑子(オモニ・兄妹の母)、今井悠貴(チャンス・アンソンの息子)、風間杜夫(ビョンチャン)、手塚理美(キョンスン)、キム=ウンス(テオさん)、米倉斉加年(長老)、馬渕晴子(ホルモン屋のおばさん)、村田雄浩(朝鮮将棋のおじさん)、ラサール石井(三浦プロデューサー)、杉本哲太(根元監督)、麿赤兒(大物俳優)、でんでん(ライトエージェンシー社長)、寺島進(船長)、国生さゆり(お志摩・女優)、田口浩正(南プロデューサー)、すほうれいこ(なおみ・野村健作の元カノ)、宮川大輔(アイドル水中運動会のAD)、松尾貴史(ギャグ好きのおじさん)、清水優(ヨンギ)、桐谷健太(近藤好夫・応援団長)、田中要次(先輩運転士)、長原成樹(相手の選手)、浜田学(錦宏次郎・主演俳優)、菅原大吉(舞台挨拶の司会者)、田中哲司(取調官)、愛染恭子(スナックのママ)、木下ほうか(ヤクザ役の俳優)、新屋英子(故買屋の女店主)、中村有志(宇野重吉)、温水洋一(居酒屋のマスター)、木村祐一(済州島の船長)、ソン=チャンウィ(若い日のジンソン・兄妹の父)。『パッチギ!』の続編。
なかなか良かったです。
テーマは家族愛と反戦で直球勝負した清々しい作品です。人が人らしく生きていこうとする誇りが強く描かれています。素直に共感できました。物語の構成は十分に練られていました。ただし、井筒和幸監督はかなり力を入れ過ぎているように感じられました。大ヒットした前作を意識しないわけにはいかないでしょうが、"パッチギ!"のタイトルから当然用意される乱闘シーンは無理に付け足したようで、主人公の年齢から考えて難しいと言わざるおえません。もう少し別の展開を用意したほうがよかったのではと思います。
本作にはかなり多くの俳優が登場します。中でもキムラ緑子の演技がピカ一でした。病の孫を不憫に思う情感あふれる姿は心を揺さ振られました。とても実力のある役者です。ヒロインの中村ゆりも良いですね。本作が初顔ながら、とても気になりました。際立った美人でもとりわけ演技がうまいわけではないのですが、知的で清楚な雰囲気でありながら、妙に艶かしさを感じさる女性でした。前作も本作も"巨匠"の女優を選ぶセンスを支持します。
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