電脳トイレの未来を考えてみた
トイレに排泄物を分析するセンサを組み込んで、毎日の健康管理を行うというTRONプロジェクトリーダー・坂村健氏のアイデアは1980年代に知りました。当時はその発想力に驚かされたものです。トイレに行くと日々の健康状態が確認できて、異常がある場合には病院にデータが飛んで診察を受けたほうがいいとアドバイスしてくれるようになれば、トイレに行くことで病気の早期発見、早期治療が可能になります。いまだにこれを実現させて商品化された電脳トイレは登場していませんが、健康志向がさらに強まっているので商品化される日も近いでしょう。
ところで、最近職場のトイレが常に満員御礼です。仕事の激務で胃腸の調子を崩す人が多くなっているのかもしれません。そこで考えたのはトイレの利用頻度によってメンタル面の不調も間接的に察知することが可能になるかもしれないということです。もちろん排泄物の分析とあわせて総合的に判断することになります。会社のトイレと自宅のトイレ、その他のトイレが繋がっているということも前提になりますが、トイレに入ったら内科だけでなく精神科の受診も勧められるというように、こうなると身体的な健康だけでなく、精神的な健康についても予防的な措置ができるはずです。現在、社会問題になっている自殺予防への効果が考えられます。
さらにはSFチックではありますが、生態認証と電脳トイレを組み合わせて、犯罪の抑止を可能にすることができるかもしれません。さすがにここまでくると技術的な問題よりもプライバシーなどの倫理的、道義的な問題を解決するのが先で実現は困難かもしれませんね。
電脳トイレが描く未来は魅力的で深遠なテーマを含んでいるように思います。考えようによっては進化を続けるトイレこそが超管理社会を象徴するものとなる日がやってくるかもしれません。最近少々便秘気味でトイレで長考しています。臭い話ですいません(笑)。
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