映画『ザ・シューター/極大射程』(お薦め度★★)
監督、アントワーン=フークア。脚本、ジョナサン=レムキン。2007年米。アクション・サスペンス映画。出演、マーク=ウォールバーグ(ボブ=リー=スワガー)、マイケル=ペーニャ(ニック=メンフィス)、ダニー=グローヴァー(アイザック=ジョンソン大佐)、ケイト=マーラ(サラ=フェン)、イライアス=コティーズ(ジャック=ペイン)、ローナ=ミトラ(アローデス=ガリンド)、ネッド=ビーティ(チャールズ=ミーチャム上院議員)。「このミステリーがすごい!」で1位となったスティーヴン=ハンターのベストセラー小説『極大射程』を映画化。
小説(読んでません)は凄いのかもしれませんが、映画はほとんどダメです。
2キロ先の標的を1発で射抜く元アメリカ海兵隊の凄腕スナイパーが国家的陰謀にはめられ、奇跡的に逃げ延び反攻する物語です。ストーリーが荒唐無稽過ぎます。アクション映画は大なり小なりそのような設定ではあるのですが、その物語にいかにリアリティを持たせるかが監督の手腕でしょう。しかし、アントワーン=フークア監督は創作の世界を現実的なものに纏め上げることができません。絶対に逃げることができない状況から逃亡することができるだけでも有り得ない展開なのに、さらに反撃を面識も無いFBI捜査官を最大限に利用して実行してしまうという流れは理解不能です。知っている間柄でも不可能な連携プレーを、未知の相手と成功させるストーリーにシラケました。
最近のハリウッド映画は一時のアイデア枯渇状況から脱して、ハイレベルな作品を提供するようになっていますが、本作は低レベル時代に逆戻りした作品でした。制作費をふんだんに使っても企画と脚本が悪ければどうにもならない典型です。
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