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2008.10.16

映画『ゆれる』(お薦め度★★★)

監督・脚本、西川美和。2006年日本。ミステリー・サスペンス映画。出演、オダギリジョー(早川猛・弟)、香川照之(早川稔・兄)、伊武雅刀(早川勇・父)、新井浩文(岡島洋平・従業員)、真木よう子(川端智恵子)、蟹江敬三(早川修・伯父)、木村祐一(丸尾明人・検察官)、田口トモロヲ(裁判官)、ピエール瀧(船木警部補)。

堂々たる構成力に感心しました。
兄弟の心理的な葛藤と駆け引きは並みではありません。ミステリーとしての編集も見事です。ただし、父親と息子たちの関係と法廷内での検察側と弁護側の攻防は無理があります。どうも現実的ではありません。「兄を取り戻す」というセリフはカッコイイ響きがあるものの、その後の展開では意味がつながりません。もっと練りこむべきでした。2つの場面に連続性とリアリティを持たせれば傑作になったことでしょう。

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コメント

erabuさん。TB・コメントありがとう。
内容がリアルなだけに細かなツメがないとつながりが悪くなるかも知れませんね。
子供のころの8ミリフィルムを見返しての泣かせ所は、なんだかニューシネマ・パラダイスを彷彿とさせてくれて、少し沁みましたね。

投稿: de-nory | 2009.08.08 12:47

>de-noryさん、コメントありがとうございます。

なかなか期待できる監督ですね。
脚本が強化されると絶賛される作品になると思いました。
泣かせ所も心得ていますね。

投稿: erabu | 2009.08.09 11:12

いつもTBありがとうございます。

>ただし、父親と息子たちの関係と法廷内での検察側と弁護側の攻防は無理があります。どうも現実的ではありません。

このご指摘はよくわかります。不自然さを感じる部分は確かにありました。よけいなことですが、個人的に「木村祐一」が嫌いなので、なおのこと思ったのかもしれません。

でもそういうマイナスを差し引いても、作品自体に流れる文芸作品を読むようなムード、オダギリジョーと香川照之の頑張り、30代の女流監督とは思えない西川美和さんの映画センスのよさにはうならせられました。

投稿: wangchai | 2010.03.09 06:40

>wangchaiさん、コメントありがとうございます。

>よけいなことですが、個人的に「木村祐一」が嫌いなので、なおのこと思ったのかもしれません。
わかります!
彼が映画やドラマに登場すると異質な雰囲気がありますね。

wangchaiさんが評価された通り、かなり質の高い作品だったと思います。西川美和監督は注目すべき作家です。

投稿: erabu | 2010.03.09 23:15

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