映画『私たちの幸せな時間』(お薦め度★★★)
監督、ソン=ヘソン。脚本、チャン=ミンソク。原作、コン=ジヨン。原題、『我們的幸福時光』。2006年韓国。ラブストーリー映画。出演、カン=ドンウォン(チョン=ユンス)、イ=ナヨン(ムン=ユジョン)、カン=シニル(イ主任)、ユン=ヨジョン(ユジョンの叔母・シスター)、チョン=ヨンスク(ユジョンの母)、チャン=ヒョンソン(ユジョンの兄)、キム=ジヨン(パクおばあさん)、オ=グァンノク(囚人2896)。
重く切ない作品でした。
過剰なまでのバイオレンスと死の淵に立たされた人間の尊厳が韓国映画らしく描かれています。ビョーク主演の映画『ダンサー・イン・ザ・ダーク』を思い出させました。韓国では1998年に金大中氏が大統領になって以降、死刑執行は行われていないそうです。したがって、背景としては日本により身近な話です。ソン=ヘソン監督は前作で『力道山』を撮っており、日本のマーケットも意識していたのではないでしょうか。全編を通じて引き締まった演出が印象に残ります。
カン=ドンウォンの暴力的な演技は圧巻でした。本当に韓国の役者の演じることに対する気合は凄まじいものがあります。イ=ナヨンも『英語完全征服』以来ですが、トラウマに悩まされる繊細で複雑なキャラクターを見事に演じていました。カン=ドンウォンの元カノ役の女優がとても気になりました。名前を確認できず残念です。知っている方は教えてください。
この予告編で流れる主題歌は必聴です。
| 固定リンク
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 映画『私たちの幸せな時間』(お薦め度★★★):
» 映画『私たちの幸せな時間』 [茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~]
原題:Our Happy Time
人が人として生きられない苦しみの中を彷徨い遂に犯罪に手を染める・・松本清張の「砂の器」を連想させ、死刑執行はつい最近の「休暇」を思い起こさせる・・
まるで「あなたになら言える秘密のこと」のように今まで誰にも言ったことのない秘密を打ち明... [続きを読む]
受信: 2008.11.12 00:29
» 私たちの幸せな時間 [UkiUkiれいんぼーデイ]
JUGEMテーマ:映画
2007年7月14日 公開作品
2007年12月20日 DVDリリース
死刑囚に会いにくる女性・・・・
木曜日、午前10時〜午後1時 私たちの幸せな時間
なるほどねぇ、悪くはないでんですが・・・ただ、ちょっと気になるところがありました。
死刑囚と心を通わす女性の話しと言えば『デッドマン・ウォーキング』が思い起こされますが。
こちらも死刑囚のユンス(カン・ドンウォン)と、奉仕活動で刑務所を訪れた大学の美術講師ユジョン(イ・ナヨン)とのヒ... [続きを読む]
受信: 2008.11.13 08:41
» mini review 08332「私たちの幸せな時間」★★★★★★☆☆☆☆ [サーカスな日々]
韓国の人気作家による同名のベストセラー小説を映画化した感涙のラブストーリー。人生に絶望した死刑囚と、屍(しかばね)のように生きる女性が出会うことによって起きる小さな奇跡を温かく見つめる。『デュエリスト』のカン・ドンウォンが頭を刈って囚人役に挑み、相手役の『小さな恋のステップ』のイ・ナヨンとともに最高の演技を披露。限られた時間を精いっぱい生きようとする男と、彼の魂と共鳴する女性の清らかな愛の形が新鮮だ。[もっと詳しく]
悲劇ではあるが、あざとさも陰鬱さも影をひそめている。韓国映画が達したひとつの水... [続きを読む]
受信: 2008.11.18 04:37
» 『私たちの幸せな時間』 [京の昼寝〜♪]
□作品オフィシャルサイト 『私たちの幸せな時間』□監督 ソン・ヘソン□脚本 ジャン・ミンスク □キャスト カン・ドンウォン、イ・ナヨン、ユン・ヨジョン、カン・シンイル、ジョン・ヨンスク
■鑑賞日 7月15日(日)■劇場 109CINEMAS川崎■cyazの満足度 ★★★☆ (5★満点、☆は0.5)
<感想> カン・ドンウォン、どんどん男臭くなってきている。 ちやほやされるところから脱皮した顔は優しいけど、骨太の役者になってきた。 互いに心に傷を持つ男と女が、少しずつ刑務所の中で話をする時間を積... [続きを読む]
受信: 2008.11.18 08:11
» No.178 私たちの幸せな時間 [気ままな映画生活]
死刑囚の男、ユンス(カン・ドンウォン)と自殺未遂の女、
ユジョン(イ・ナヨン)の人生の絶望を味わった男女の
心の交流を描いたお話。 [続きを読む]
受信: 2009.05.01 06:55
コメント
こんにちは♪
TBありがとうございました!
カン・ドンウォンが扮したユンスの元カノで美容師をしていた役の女優さんはユン・ジュリョンさんという方のようです。
私も初めて観た女優さんでしたがきれいな人でしたね。
今年、歌手のキム・ジンピョという方と結婚されたみたいです。
この映画、ほんとうに切ないお話でしたね。
なんだかしばらく尾を引きました。
投稿: なぎさ | 2008.11.13 08:52
>なぎささん、貴重な情報ありがとうございます。
この映画のユン・ジュリョンには惹かれました。
早速検索したところ、出演映画は本作を含めて3本でした。
写真を確認しましたが、イメージとはちょっと感じが変わっています。
10月16日に長男を出産されていますので、今後日本で注目されることはないでしょうね。
気持ちの整理がつきました。(笑)
今後ともお邪魔させていただきます。
よろしくお願いします。
投稿: erabu | 2008.11.13 23:53
こんにちは。
この監督さんは、題材そのものは、重く救いようがないテーマが主ですね。
「力道山」は日韓製作ではありますが、ベースに流れているのは、くらくやるせないテーマでした。
投稿: kimion20002000 | 2008.11.20 00:15
>kimion20002000さん、コメントありがとうございます。
力道山のソル=ギョングもそうでしたが、主演男優に力演させてますね。カン=ドンウォンも他作品では観られない気合の入った演技をしていたように感じました。男気を描ける監督だと思います。
投稿: erabu | 2008.11.20 21:57
TB有難うございました。
死刑囚の男と自殺願望な女。
どちらも人生の絶望を味わい、明日の希望、光を
失ったもの同士だから心通わせることができたのでしょうね。
二人の距離が近くなっていく過程は自然でした。
そのため、最後のシーン。
結末は分かっているとはいえ、号泣でした。
今度、訪れた際には、
【評価ポイント】~と
ブログの記事の最後に、☆5つがあり
クリックすることで5段階評価ができます。
もし、見た映画があったらぽちっとお願いします!!
投稿: シムウナ | 2009.05.01 06:53
>シムウナさん、いつもコメントありがとうございます。
>結末は分かっているとはいえ、号泣でした。
確かに辛いラストでしたね。
冤罪といえる物語だったので、別の展開もかすかに期待したのですが、
ど真ん中でした。
結構残っています。
投稿: erabu | 2009.05.02 08:40