ドラマ「内部告発」[全6話](お薦め度★★★)
2007年9~11月に英国ITVで放送。社会派ドラマ。原題、「The whistleblowers」。
2008年11~12月にWOWOWが日本初放送。
出演、リチャード=コイル(ベン=グレアム)、インディラ=ヴァルマ(アリーシャ=コール)、ダニエル=ライアン(ケニー=リード)。
ロンドンで働く優秀な弁護士のカップルが巨悪に挑む、社会派サスペンス。
whistleblowersは、笛を吹いて人々に危険を知らせる者、警告を発する者を意味する。
エピソード
#1 幻のテロリスト Ghost
#2 闇のウイルス Pandemic
#3 スクールビジネス No Child Left Behind
#4 疑惑のパスポート Fit For Purpose
#5 甘い酒 Starters
#6 環境汚染 Environment
英国ドラマは初鑑賞です。面白い作品だったので驚きました。サスペンスとしてピカ一です。海外ドラマといえばアメリカですが、本作も肩を並べています。最近観終わった日本ドラマ「流星の絆」や「イノセント・ラブ」と比べて数段上のレベルです。
内部告発という重いテーマにもかかわらず一話完結でスピーディに展開します。各回ともに難しい内容なので説明不足になるのではとの杞憂に対し、脚本は無駄が無く見事な仕上がりを維持しました。編集もキレがあり映画並みのクオリティがあります。
本作の唯一弱点をあげるとすると、男性弁護士の度を越えた正義感と使命感です。最終話で肉親を切ってでも正義を貫こうとする姿勢は少々無理があるように感じました。弁護士とはいえ特別な後ろ盾がある訳でなく、パートナーが妊娠中にもかかわらず一緒に活動する様子は、日本人には馴染めません。ただし、リアリティが無いわけでなくあるべき理想像としてのドラマ仕立てに共感させられてしまいます。
告発によって払う代償の大きさはどの国でも同じで、成功とも失敗とも判断できない結果をクールな視点で冷徹に示してくれます。先日ANA機内でケータイ中毒の女性を客室乗務員に通報しましたが、小さな出来事でさえ報復を意識しましたので、このドラマが描く正義への真っ正直さにカツを入れられました。
ラストを観る限り続編は間違いないでしょう。第二シーズンを楽しみにしたいと思います。WOWOWさんよろしくお願いします。
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