映画『パンズ・ラビリンス』(お薦め度★★★)
監督・脚本、ギレルモ=デル=トロ。原題『Pan’s Labyrinth』。2006年メキシコ・スペイン・アメリカ。ファンタジー映画。PG-12指定。出演、イバナ=バケロ(オフェリア)、セルジ=ロペス(ビダル将軍)、マリベル=ベルドゥ(メルセデス)、ダグ=ジョーンズ(パン/ペイルマン)、アリアドナ=ヒル(カルメン)、アレックス=アングロ(フェレイロ医師)、ロジェール=カサマジョール(ペドロ)。パンとはギリシア神話の神の一種である牧羊神のこと。
作品紹介(WOWOWオンラインから引用)「デビルズ・バックボーン」「ヘルボーイ」などで知られるメキシコ生まれの鬼才G・D・トロ監督が、その壮大なイマジネーションを広げ、恐怖と感動が共存するダーク・ファンタジーの逸品に仕上げたこの快作。「デビルズ~」同様、スペイン内戦を背景にしてリアリズムに目配りしながら、ヒロインを少女にすることでファンタジーとしての魅力を高め、現実と空想が混在しながら互いを高めあうという、極上の映画空間を展開。ヒロインの切実な空想に乗って、観る者の魂の旅がどこまでも続いていく、その映画的体験は類を見ないものだ。
興味深い作品です。
最初から最後まで引きつけられました。しかし、物語は理解できません。オフェリアが地底の魔法の国のプリンセスの生まれ変わりで、満月の夜までに3つの試練を乗り越えれば、魔法の国に帰ることが出来ると迷宮のパンに告げられて彼女は3つの試練に立ち向かいます。結論からすれば3つの試練とは「死」に繋がっています。「死にかた」の試練だったのでしょうか。弟を連れ出さなければ悲惨な結果にならなかったはずです。そう考えるとわからなくなってしまいました。鑑賞後に自分が迷宮に入ってしまった感覚です。
ところで、この監督の残虐な表現方法は何とかならないでしょうか。PG-12指定ではあるものの子供には絶対に観せたくありません。これほどグロい映像が流れるのは勘弁して欲しいです。大人にとってもシンドイです。ダーク・ファンタジーという貴重な作品なので、観客層を狭める必要は無かったと思います。むしろファミリー向けにすべきでした。それだけの魅力ある作品でした。
雰囲気のある予告編です。
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» パンズ・ラビリンス [UkiUkiれいんぼーデイ]
JUGEMテーマ:映画
2007年10月6日 公開作品
2008年3月25日 DVDリリース
お母さん・・・あの人をお父さんとは呼べません
あらぁ〜、これ、こんな映画だったですかぁ。
よく見かけた↑TOP画像の雰囲気で、勝手に可愛いファンタジーものと思い込んでたアタシが間違ってましたねぇ。
↑この画像を見たら、また違った印象ですけどね。
めちゃめちゃシュールで、ダーク・ファンタジーだった。
... [続きを読む]
受信: 2009.02.15 17:31
» 映画「パンズ・ラビリンス」 [日々のつぶやき]
監督:ギレルモ・デル・トロ
出演:セルジ・ロペス、マリベル・ベルドゥ、ダグ・ジョーンズ、アリアドナ・ヒル、アレックス・アングロ
予告で見た限りだと、間違いなく子供向けのファンタジーだと思っていました。が、たくさんのブログで高評価されていて、気になっ... [続きを読む]
受信: 2009.02.20 15:07
» パンズ・ラビリンス(ネタバレ) [ぐらのにっき]
重要なネタバレは伏字にしますが、基本的にネタバレですので、これからご覧になる方はご注意ください。
恵比寿はまだ混んでいるようだったので、私にとっては第三のシネコン(笑)板橋で見て来ました。職場からは恵比寿の方が近いけれど、自宅からだとむしろ恵比寿よりも近いかも。駅からも結構近いですしね。
レイトショーなのに、そんなに大きくないシアターではありましたが、満席までは行かなかったけれど結構入ってました。かなり人気なんですねえ、やはり。
どのあたりがそんなに人気なのか、というのも興味深々で見ました。
ま... [続きを読む]
受信: 2009.02.22 19:47
» パンズ・ラビリンス [B-scale fan's log]
2006年 ギレルモ・デル・トロ監督
イバナ・バケロ主演
出演 セルジ・ロペス、マリベル・ベルドゥ
『1944年のスペイン。内戦で実父を亡くした少女は、
政府軍の大尉と再婚した母と一緒に、
政府軍と共産勢力の残党と戦う地域に移り住むが、
義父は残酷な男で少女は自分の想像の世界に逃げ込む。』
新評価 4.0 (残酷)
ダーク・ファンタジーというジャンルらしいですが、
ファンタジーの部分以外にも、
ダークで残酷な戦争のシーンがちらほら。
内戦と言うのは捕虜を捕らないのですね。
... [続きを読む]
受信: 2009.06.25 15:19
» 『パンズ・ラビリンス』を観たぞ〜! [おきらく楽天 映画生活]
『パンズ・ラビリンス』を観ました1944年のスペイン内戦下を舞台に現実と迷宮の狭間で3つの試練を乗り越える少女の成長を描くダーク・ファンタジーです>>『パンズ・ラビリンス』関連原題: ELLABERINTODELFAUNO PAN'SLABYRINTHジャンル: ファンタジー/ドラマ/...... [続きを読む]
受信: 2009.08.09 21:47
» 「パンズ・ラビリンス」 [It's a wonderful cinema]
2006年/メキシコ、スペイン、アメリカ
監督/ギレルモ・デル・トロ
出演/イバナ・バケロ
セルジ・ロペス
マリベル・ベルドゥ
ダークファンタジーとして評価の高い作品。監督は「永遠のこどもたち」のギレルモ・デル・トロ。
1944年のスペイン内戦下。独裁主義の大尉と母親が再婚したため、ゲリラが潜む山近くの軍の基地に連れてこられた少女オフェリア。辛い現実から逃れるため、彼女はおとぎ話を好んで読んだ。そんな彼女の前に妖精が現われ、守護神パンのところへ連れて... [続きを読む]
受信: 2009.09.17 00:55
» パンズラビリンス [シネマ日記]
公開当時、評論家などからの評価が高かった作品なのだけれど、ちょっとテリーギリアム的な不条理な世界を勝手に想像して敬遠していた。... [続きを読む]
受信: 2010.11.11 09:59
» パンズ・ラビリンス [RISING STEEL]
パンズ・ラビリンス / EL LABERINTO DEL FAUNO
PAN'S LABYRINTH
独裁政権下のスペイン。御伽噺が好きな少女オフェリアの前に牧神パンが現れる。
パンによるとオフェリ...... [続きを読む]
受信: 2010.12.04 20:28
» 「パンズ・ラビリンス」 不透明な時代のファンタジー [はらやんの映画徒然草]
先日、いつもお世話になっているブロガーさん方とお食事をした時に、みなさんが高評価 [続きを読む]
受信: 2010.12.08 07:19
コメント
erabuさん こんにちは♪
この作品、観る前に勝手に想像してたのと違ってダークファンタジーだったので驚きました。
>結論からすれば3つの試練とは「死」に繋がっています。「死にかた」の試練だったのでしょうか。
ほんと、そうでしたね!
これを子供の頃に観たらインパクトあり過ぎてトラウマになりそうでしたよね(笑)
と言いつつ、娘が隣で観てたんですけど(汗)
最後までせつないお話しでした。
投稿: なぎさ | 2009.02.15 17:30
>なぎささん、毎度ありがとうございます♪
>この作品、観る前に勝手に想像してたのと違ってダークファンタジーだったので驚きました。
主人公のかわいい女の子にどうしてもイメージが引っ張られますよね。
>と言いつつ、娘が隣で観てたんですけど(汗)
?!※すごい☆
娘さん、大丈夫でしたか。
この監督の作品は観る気がしなくなりました。
本作も二度と観ません。
投稿: erabu | 2009.02.15 22:40