映画『ナンパの定石』(お薦め度★★)
監督、オ=ギファン。脚本、シン=ジョング。原題『The Art Of Seduction』。2005年韓国。ラブコメディ映画。ソン=イェジン(ジウォン)、ソン=イルグク(ミンジュン)、ヒョン=ヨン(スジン)、ノ=ジュヒョン(ミンジュンの父)、 ユン=ヨンジュン(ノ整形外科医)、アン=ソニョン(オ神経科医)、パク=チュンギュ(ポン社長)。
ソン=イェジンに“哀しきヒロイン”を演じさせたら世界でもトップクラスです。『ラブストーリー』での泣くシーンは絶品でした。『四月の雪』でヨン様と共演した後、日本から芸能活動を撤退しオフィシャルサイトが閉鎖されてからというもの、ほとんど彼女の情報が入らなくなりました。熱烈なファンを自認していますが、ここ数年ほど彼女の話題から離れています。今年になって韓国ドラマ「スポットライト」がNHKで放映されたり、『妻が結婚した』が公開されているようですが、『私の頭の中の消しゴム』以降作品に恵まれていないようです。両作品ともに見送りました。あれだけ才能がある女優が活躍していないのは勿体無いですね。
彼女が日本で人気絶頂だった頃に韓国で公開され300万人を動員したにもかかわらず、日本では上映されていなかった本作をようやくWOWOWで鑑賞しました。
ほとんど面白くありません。
物語に深みが無く、人物像が薄っぺらです。男女のプロのナンパ師が主人公ですが、そもそもプロのナンパ師という設定がわかりません。結婚詐欺師っぽいのですが、お金を巻き上げようとする犯罪性が低く、単に恋愛の駆け引きに情熱を持っているだけのようです。その二人が相手の素性がわかった上で互いを夢中にさせようと恋の策略を巡らすというほとんど無意味な物語です。演出がコメディ一辺倒で、演技もベタベタであるため誰が演じてもいいような内容でした。チャン=イーモウ監督の『HERO』と『フラッシュダンス』のパロディシーンが登場しますがそれほど効果的とも思われません。久々のソン=イェジンでしたが、彼女ならではの高度な演技が要求されるわけでなく、清純派を脱皮するほどセクシーさを強調できておらず期待外れでした。ヒーロー役のソン=イルグクは初顔です。韓国ドラマ「朱蒙(チュモン)」が代表作とのことで“恋愛したい男優”第1位に選ばれた人気男優だそうです。ソン=イェジンとは特に合っている印象はありませんでした。
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