ドラマ「外事警察」[全6話](お薦め度★★★)
制作統括、訓覇圭。演出、吉村芳之。脚本、古沢良太。原案、麻生幾『外事警察』。2009年NHK土曜ドラマ。社会派サスペンス作品。出演、渡部篤郎(住本健司・警視庁公安部外事4課主任)、石田ゆり子(下村愛子・住本班の協力者)、尾野真千子(松沢陽菜・外事4課研修生)、片岡礼子(五十嵐彩音・警視庁公安部外事4課、元公安1課)、北見敏之(金沢涼雅・警視庁公安部外事4課、元外事2課)、滝藤賢一(久野秀真・警視庁公安部外事4課、元外事1課)、渋川清彦(森永卓也・警視庁公安部外事4課、元公安1課)、山本浩司(大友遥人・警視庁公安部外事4課)、平岳大(久保田 岳・豊島南署時代の松沢陽菜の先輩刑事)、遠藤憲一(倉田俊貴・警察庁警備企画課理事官、「ZERO」と呼ばれる部署のトップ)、余貴美子(村松久美・内閣官房長官)、石橋凌(有賀正太郎・警察庁警備局長)。
エピソード
#1 テロリスト潜入!
#2 協力者
#3 囮(おとり)
#4 裏切り
#5 突入
#6 その男に騙されるな
重苦しいドラマでした。
最終回を観終わってもスッキリしません。映画「インファナル・アフェア」シリーズを彷彿とさせるダークサイドに振り切ったストーリーで、これまでに無い異色のドラマでした。二転三転する圧倒的なサスペンスは圧巻です。脚本が極めて優れており、重厚でシャープな映像が映画並みに表現されていました。ドラマ枠の中でこれだけのクオリティ出せた手腕はたいしたものです。
ただし、エンターテインメント作品としては物足りなさを感じました。テロに対して絶対的なリアリティの無い日本において、国際テロリストが爆発物を大量に製造して要人を狙うという設定は無理があるように思います。もう少し説得力のある内容で構築されていれば傑作になったのではないでしょうか。
キャスティングは文句無しでしょう。主役の渡部篤郎の演技力には改めて驚かされました。尾野真千子も良いですね。片岡礼子の好演はアッパレです。余貴美子、石橋凌、遠藤憲一は非の打ちどころがありませんでした。
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コメント
TBありがとうございました。
<映画「インファナル・アフェア」シリーズを彷彿とさせる>おおそうですね。私はこういう重苦しいのが好きなのでかなり楽しめました。確かに、日本でのテロ爆破は無理がある気もしますが、オウム真理教の例もあるのであながち非現実とも言い難いです。むしろ日本の警察はここまでやっているのかという方が心配です。本当のところは誰もわからないのでしょう。
投稿: haru | 2009.12.20 23:55
>haruさん、コメントありがとうございます。
>むしろ日本の警察はここまでやっているのかという方が心配です。本当のところは誰もわからないのでしょう
その通りです。
公安は昔からダークな素材で、何をしているのかわかりません。オウムでも活躍したのかはなはだ疑問です。
外事警察という新ジャンルを築いただけでも、このドラマの意義があるのかもしれません。続編があればかなり期待できるのですが、制作しないでしょうね。
投稿: erabu | 2009.12.21 21:01