ドラマ「筆談ホステス ~母と娘、愛と感動の25年。届け!わたしの心~」(お薦め度★★)
北川景子の美しさを堪能できるドラマです。
彼女に注目していない俺にとっても女子高生からホステスまでどの姿も綺麗で美しく感じられましたので、ファンの方にはこたえられないドラマになったと思います。特に和服姿は絶品でした。耳が聞こえないというハンディキャップを乗り越えて銀座でホステス№1になるサクセスストーリーです。障害者の役を北川景子が好演していました。役に成り切るタイプではなく、役を取り込むタイプの女優のように映りました。ヒロインに注目して流れを追って素直に感動できるヒューマンドラマです。ヒロインの常連客が事業に失敗して意気消沈している際に、筆談で「辛」という字に横棒を1本いれて「幸」にした場面は感心しました。ありがちに「頑張れ」と言わないところが並みではありません。
ただし、ヒロイン以外の登場人物の描き方は弱く作品全体としてゆるいものでした。ヒロインに自立への道を与えた洋服店の店長(井上順)や青森のクラブのママ(手塚理美)の二人は重要ですが、このドラマのために作られたとしか思えないキャラクターでした。親切で善良過ぎて実在しえない人達でした。家族の描き方も人間臭さを感じさせません。父親はほとんど存在感が無く、語り手でも登場する兄は良き理解者のようなそうでないような中途半端な存在です。田中好子の母親にいたっては、ドラマにおいて兄との違いをわかりやすくさせるためか、頑なに厳しい態度を取り続けさせました。あまりに度を越える撮り方で、ほとんどホラーのような形相が繰り返されました(笑)。クライマックスでの筆談による娘と母の和解シーンは涙を誘うほどに見事でしたので、途中までの違和感を覚えるほどの母親の姿は脚本と演出に問題がありました。
ドラマ本編の前後に筆談ホステスご本人の映像が流れますが、和服美人でとても25歳とは思えない風格がありました。本作では語られていない苦労があったのでしょう。目が笑っていない笑顔が印象的でした。
■番組概要(TBSサイトから引用)
【タイトル】
新春ヒューマンドラマ特別企画 筆談ホステス ~母と娘、愛と感動の25年。届け!わたしの心~
【みどころ】
北川景子が「筆談ホステス」に!
話題のベストセラー、早くもドラマ化!
耳が聴こえない不良娘が万年筆一本で銀座NO.1ホステスになった…空前のベストセラー「筆談ホステス」(光文社刊・09年5月22日発売)を早くもスペシャルドラマでお送りする(製作MBS)。会話をすることが基本の水商売の世界で、障害に押しつぶされることなく「筆談」だけで接客を行い、前向きに生きる力強い女性を描くとともに、彼女の母や兄の気持ちを丁寧に描くことで、あたたかな家族の姿を浮き彫りにする。
主演は今輝いている女優・北川景子。今年は人気テレビドラマのヒロインを演じ、2010年も映画の主演が決定している。そんな北川が、難しいヒロイン役に体当たりで挑戦。孤独感の裏返しから突っ張りながら生き、母親にも反発していたヒロインが、「筆談」でコミュニケーションをとることで、次第に人の心を和ませ、癒す喜びを知っていく姿を感動的に演じる。ヒロインの母を演じるのは田中好子だ。
番組では『中居正広の金曜日のスマたちへ』他、数々のメディアで取り上げられている原作者・斉藤里恵さんの現在の姿もドキュメンタリータッチで紹介。放送は成人の日の前日。人と人とのコミュニケーションが希薄となり、家族や友人など、身近な人とさえすれ違いがちな昨今、人と心を通わすことで得られる喜び、家族の大切さを思い出すために、ぜひ見て頂きたいドラマだ。
【放送時期】
TBS 2010年1月10日(日)よる9:00から
【出演者】
斉藤里恵:北川景子
斉藤悟志:福士誠治
斉藤志郎:梨本謙次郎
河原三春:戸田菜穂
瀬川耕造:笹野高史
小橋史生:井上順
永井杏子:手塚理美
斉藤恵美子:田中好子
【スタッフ】
製作著作、MBS(毎日放送)
制作、The icon
原作、「筆談ホステス」(光文社/斉藤里恵 著)
脚本、加藤綾子
プロデューサー、志村 彰(The icon)、森雅 弘(The icon)
演出・プロデュース、竹園 元(MBS)
エンディングテーマ、「Departures」 SQUAREHOOD(ワーナーミュージック・ジャパン)
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