フジテレビSPドラマ「阪神・淡路大震災から15年 神戸新聞の7日間~命と向き合った被災記者たちの闘い~」(お薦め度★★★★)
素晴らしいドラマでした。
全編涙が止まりませんでした。これほど泣かされるとは全く予想していませんでした。
ドキュメンタリードラマという形式が非常に効果的でした。人間を描くドラマと事実の重みを伝えるドキュメンタリーが見事に融合していました。
企業におけるBCP(business continuity plan:事業継続計画)を学んだ機会に、阪神・淡路大震災で地元新聞社が当日の夕刊から発行していたという事実は知っていましたが、実際にどのようなものであったかを知りませんでした。今回のドラマでその全貌を知ることができて本番組に感謝しています。
神戸新聞社の山根秀夫編集局長が何んとしてでも新聞を発行しようとした強い意志と、それを支えた京都新聞社の平田孝之整理部長の男気に感動しました。不測の事態において本当に重要なのは「当事者の負けないという意志と勇気」であることが理解できました。
萩原聖人と櫻井翔の報道カメラマン同士が、新聞記者としての使命感と一個人の人としての思いが交錯する対決シーンでは、その痛みが心に響きました。主人公を始め出演者全員が好演しています。特に編集局長を演じた内藤剛志が見事でした。リーダーとしてのブレの無い心意気が伝わってきました。
フジテレビのドラマ制作の能力には改めて感心させられました。
■番組概要(フジテレビHPから引用)
【タイトル】
土曜プレミアム・特別企画 阪神・淡路大震災から15年 神戸新聞の7日間~命と向き合った被災記者たちの闘い~」
【放送時期】
2010年1月16日 21:00~23:10
【あらすじ】
1995年1月17日、午前5時46分、阪神・淡路大震災発生。道路・鉄道・電気・水道・ガス・電話などのライフラインは寸断され、被災地の人々は闇の中で、ぼうぜんと立ち尽くしていた。そして、街は情報から遮断された。
その中心部で被災した新聞社があった。
神戸新聞社。創業110年、当時の発行部数は約50万部。代表的な地方紙として、兵庫の人々にとっては欠かせない新聞だった。しかも、社員にとっては創刊以来、戦時中でさえ休刊したことがないことが誇りだった。
しかし、震災で新聞社としての機能は完全にまひした。新聞作成のコンピューターも壊滅し、写真の現像も困難だった。彼らに残されたのはたった2本の電話回線と輪転機のみ。だが、当時の編集局長は全記者に指令を出した。「何としても新聞は出す!」と。彼らは新聞を作ることをあきらめなかった。
フジテレビは、2010年の阪神・淡路大震災から15年という節目に、神戸新聞の新聞記者たちが、それぞれの立場でもがき苦しみながらも、新聞を作り続けた闘いの模様を描くドキュメンタリードラマをお届けする。番組では「地元新聞紙としての役割」を守るため、そして、「被災した人々に何ができるのか」の答えを見つけるため苦闘した彼らの姿、そして、15年後の彼らの現在の姿を追う。
【キャスト】
櫻井 翔
吹石一恵
萩原聖人
田中 圭
小野武彦
山本 圭
高嶋政宏
内藤剛志
【スタッフ】
企画・プロデュース、立松嗣章
プロデューサー、成田一樹、及川博則(アズバーズ)、松野千鶴子(アズバーズ)、大隈正睦(スローハンド)、中津留 誠(アニマ21)
脚本、田辺 満
演出、七高 剛(アズバーズ)、茂原雄二(スローハンド)
制作、フジテレビ
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