映画『秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE3 ~http://鷹の爪.jp は永遠に~』(お薦め度★★)
監督・キャラクターデザイン・編集・Flash制作・録音、FROGMAN。主題歌、スーザン=ボイル「夢やぶれて」。2010年日本。アニメ映画。声の出演、FROGMAN(総統/吉田君/レオナルド博士/フィリップ/菩薩峠/デラックスファイター/ジョン=ジョロリン/オババ大統領/ウォルター=サドルソトーン/デストラーデ/カスペルスキー博士/ベンジャミン=サドルストーン/大家)、川村ゆきえ(ジュリエット)、堂真理子(幼少期のジュリエット)、もう中学生(テキサスで出会った謎の爺の孫役)、坂東英二(本人)、MBS「ちちんぷいぷい」のアナウンサー6名。FROGMANによる人気FLASHアニメの劇場版第3弾。
映画化して第3弾としたFROGMANの心意気は頭が下がります。しかし、作品としてはメジャー級ではありません。
扱っているテーマやドラマ性は非常に弱く満足できません。
これまで「秘密結社 鷹の爪」はTOHOシネマズのマナームービーでしか接点がありませんでしたが、映画館に行くたびに上映されるため無意識にキャラクターが刷り込まれたことと、第4弾目となるマナームービーの出来が良かったので観ることにしました。しかし、マナームービー以上の面白さを感じることはできませんでした。TVアニメが第2シーズンまで放映されているとのことですが、本作を観る限り過去の作品を鑑賞させるほどのパワーはありませんでした。ナンセンスギャグが溢れていますが、畳み込むような連続性や爆笑を招く展開はありません。コメディ映画としても脆弱さがあります。
唯一のみどころは「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズで有名な山崎貴監督率いるVFXチーム・白組がキャラクターデザインからCGまで担当した、クライマックスに登場するレオナルド博士が開発した最終秘密兵器「博士の動く城」だけでした。『リターナー』ばりの圧巻なCGでした。
劇中に宣伝を絡ませるプロダクト・プレイスメントをあからさまに用いて逆効果を逆手にとっていました。笑いを取るためには、自虐的な禁じ手さえも面白さに変えようとする貪欲な姿勢は評価できます。
ところで、昨年12月12日に公開されたアニメ映画『ワンピース フィルム ストロングワールド』で大反響だった“0巻”プレゼントを真似して、本作でも“0巻みたいなもの。(A4中折1枚:写真)”が配られました。パロディ精神もなかなかです。ただし、もらって嬉しいものではありません(笑)。(f・Д・)fた~か~の~つ~め~!
なお、従来のマナームービーに代わって「秘密結社 鷹の爪 サービスムービー」が流れていました。第5弾にあたる作品ですが、わかりやすくなって毒気が抜けた印象を持ちました。
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