ドラマ「10年先も君に恋して」[全6話](お薦め度★★)
制作統括、高橋練。演出、片岡敬司、土井祥平。脚本、大森美香。2010年NHKドラマ。ラブストーリー。出演、上戸彩(小野沢里花)、内野聖陽(円山博)、劇団ひとり(日高光治)、渡辺えり(濱田梓)、渡辺いっけい(川上哲夫)、木南晴夏(蜂谷亜美)、染谷将太(小野沢佑太)、林丹丹(飯野マリコ)、中山祐一朗(森松隼人)、高島礼子(高島礼子)、藤竜也(三田村幸助)。
作品紹介(NHKオンラインから引用)
もし貴女の前に10年後の未来からまだ出会いもしていない将来の夫が現れ、「自分とは絶対結婚しないでくれ」と頼まれたら・・・?普通の恋愛物とはちょっと違った、新しい仕立ての恋のドラマが始まります。
主人公は、本が大好きな女性編集者・里花(26)。彼女の前に突然現れた未来の夫・博(40)、それに結婚前の恋人・博(30)との不思議な三角関係を軸に、運命を前にして揺れる心や結婚の意味を、脚本・大森美香氏のオリジナルで描きます。
「もしも人生をやり直せたら・・・」誰もが一度は感じるそんな切ない想いをベースに、恋愛のときめきと苦みと感動を描く、大人のためのロマンチック・ラブストーリー。
エピソード
第1回「未来からの恋人」
第2回「運命の恋なんて」
第3回「恋の骨折り損」
第4回「恋の犠牲者?」
第5回「愛のから騒ぎ」
最終回「君のいる未来へ」
SF作品としてはダメダメでした。
SFでありながら、アイデアが皆無です。タイムスリップした未来の夫が結婚前の妻に堂々と接触する展開は意外性があって期待できるものでしたが、それ以上の発展性が無く見掛け倒しに終わってしまいます。未来人が現代から未来に戻るとそれまで接していた人の記憶が消えてしまうという、あまりにも使い古されたご都合主義で、何の捻りもありません。未来人と本人が近づくと未来人が身体が不調になるという設定も、とってつけたような現象でその後の物語に伏線として機能するかと思えば、全くそのようなことはなく、タイムスリップという言葉に騙されました。
そもそも、タイムスリップするだけの必然性がありません。妻と行き違いで浮気しているのではないかという思い込みだけで、簡単に過去に戻る経緯は設定が甘すぎますし、動機がチープ過ぎてドラマになりません。
宇宙エレベーターを紹介したり、東京スカイツリーを背景に映すことで、SF感を醸し出しましたが、物語の柱となるタイムスリップがすべってしまいました。
それにしても未来人と知りながら、普通に接する登場人物たちの脳天気さに呆れました。
ところで、主演の内野聖陽が放映中の9月16日に人妻との不倫と飲酒運転を報じられて、別の意味で注目してしまいました。キャスティングは上々だったと思います。ヒロインの同僚役を演じた木南晴夏は脇役の中でも際立っていました。主役級ではありませんが、注目したい若手女優です。
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