ドラマ「流れ星」[全10話](お薦め度★★★★)
演出、宮本理江子、石井祐介、並木道子。脚本、臼田素子、秋山竜平。脚本監修、伴和彦。企画、金井卓也。プロデュース、中野利幸。音楽、井筒昭雄。主題歌、コブクロ「流れ星」。制作、フジテレビ。2010年10月クールドラマ。
出演、竹野内豊(岡田健吾)、上戸彩(槇原梨沙)、北乃きい(岡田マリア)、原田美枝子(岡田和子)、稲垣吾郎(槇原修一・梨沙の兄)、松田翔太(神谷凌・主治医)、板谷由夏(相澤美奈子・健吾の婚約者)、杉本哲太(川本順二・職場の先輩)、ちすん(川本千鶴・先輩の妻)、中川真吾(柏原裕也・職場の後輩)、桐山照史(沢村涼太)、川口春奈(安田瑞希・マリアの同級生)、北川弘美(中島留美・看護師)。
エピソード
#1 最愛の人は一年の命・・・契約から始まる愛!
#2 命がけの想い
#3 二人の秘密...
#4 衝撃の告白
#5 壊れた絆
#6 愛と死
#7 二人きりの夜
#8 最後の夜
#9 引き裂かれた絆
#10 最終話
切ないドラマとしてピカ一でした。
最後の最後にやさしい感動を与えてくれました。
偽装結婚による臓器移植というやたらと重たいテーマなのに、善意に溢れた人たちの思いがネガティブさを打ち消して、ハートウォーミングなドラマに仕上げてくれました。
何といってもハッピーエンドになってくれてほっとしました。オフィシャルサイトでの上戸彩がウェディングドレス姿で横たわっている写真やタイトルから連想される死のイメージから、悲劇的なエンディングを予想していたのですが、うまい具合に騙されました。
ヒロインの上戸彩が良かったです。兄の借金で何度も不幸のどん底に落とされても、欲張らず健気に前向きに生きようとする難しいキャラクターでしたが、見事に演じきりました。少しヤサグレタ可愛らしい態度や仕草は絶品でした。なかなかこの雰囲気を出すのは至難の技だと思います。やはり彼女は演技はうまいですね。
二組の兄妹を対比させるために、梨沙の兄役の稲垣吾郎は現実的にありえない登場人物でした。このキャラクターをよりダークサイドに振れば救いようの無い物語になったのでしょうが、そこまではしませんでした。そのため最終的には妹思いの根は良い人という中途半端な人格になってしまいました。もしかすると当初の構想からハッピーエンドにするために槇原修一の性格を変えたのかもしれません。それほど違和感を感じさせた登場人物であったものの稲垣吾郎は無難に演じたと思います。
松田翔太も良かったですね。これほど寛大な医者がいるわけがありません。神のような存在でした。こんなにも患者を大切にしてくれる医者がいてくれたら良いのにという願望を松田翔太が体現してくれました。やさしさの極致だったと思います。
ひとつひとつ難しくともすると行き詰まってしまう出来事を、うまいこと幸福感に繋げてくれたと思います。絶妙の癒しを与えてくれる作品でした。
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